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時給と月給と歩合…同じ働くならどれがオトク?

1.3 就職・転職活動

時給と月給と歩合…同じ働くならどれがオトク?

就職活動を行う身になれば必然的に考えるのが就職した先から得る毎月の給料。

せっかく働く以上、これは無視できませんね。無論、有無言わずの最重要となる内容です。

同じ働くならより高額な給料を得た方が暮らしが楽になる事はわざわざ言う必要もない話でしょう。

ところが一言に『給料』と表現しても、その仕組みは会社基準によって様々であり、多くの場合は表向きに『時給』か『月給』かに分かれます。

こんにちは、すえです。

今回は毎月の給料の受け取り方法である、この『時給』と『月給』と『歩合』の違いを説明したいと思います。

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基本的な給料の算出法は大きく5つ

各給料の算出法は大きく5つ存在し、それぞれを…

  • 『固定基本給』企業正社員などに多い。
  • 『時給1(短時間勤務)』アルバイト・パートなど、時間に制約がある従業員に多い。
  • 『時給2(長時間勤務)』派遣社員・アルバイトなど、時給による長時間従業員。
  • 『歩合給』成果報酬型で、実績に基づいた算出がなされる。
  • 『年棒給』過去の実績を総合し、期待値を考慮した合計額が年の初めに決定される。

と表現し、一般的に多く耳にするのは『基本固定給・時給・歩合給』の3つとなり、その中の『時給』に関しては2つに分類されると言って良いでしょう。

『年棒』に関しては日本の場合、アスリート界でも有名な選手や超一流企業のトップクラスに多く聞くものですのでここでの紹介は控えますね。

ということで、以下では『基本固定給・時給・歩合給』の3つを説明し、それぞれの長所と短所も加えてみたいと思います。

基本固定給(基本給)による労働

あらゆる企業の正社員以上のクラスに多く使用される給与形態として耳にしますね。

『基本固定』とあるだけあって、簡単に言えばその会社に雇用されるだけで約束された給料は得られるという仕組みです。

仮にAという会社に就職し、そこの初任給が20万であったというのであれば、1か月後のあなたは問答無用で最低20万円を給料として受け取る事ができるという話ですね。

当然、会社なのですからきちんと働く事が大前提項目になりますが、標準的な事を標準的にこなすような社員は正直言って企業は必要としないでしょう。

社員に対して時給ではない固定額をあらかじめ設定するという事は、それなりの能力を企業は欲しているという表れであって、それに満たない従業員であれば正社員として認識する必要はないという話になるからですね。

したがって、正社員には少なからずアルバイト・パート以上の能力を求められる事になり、同時に処理し切れない業務を残業という形でこなしていくことになる場合もあるという事です。

多くの企業は1日8時間を勤務時間として設けていますが、その時間内に処理し切れない業務に関しては補う必要性が発生する場合もあり、その処理を行うのが正社員以上の役職になる。

という話ですね。

こういった理由から、固定基本給が設定される従業員は場合によって時間の融通が利かなくなる面が確かにありますが、現在の労働基準は三六協定などの強化によって無茶な残業が出来ない仕組みへの取り組みも行われているため、飲まず食わず帰らずの勤務形態というのは少なくなっているでしょう。

 

いずれにしても固定とされる基本給料は見直されない限り変化はせず、むしろ勤続加給という意味で昇給の可能性が高いため、安定の生活を求めるのであれば基本固定給による勤務が好ましいかも知れませんね。

固定給(基本給)による労働の長所と短所

長所:

  • あらかじめ最低支給額が決定されており、月の生活の安定が保てる。正社員以上の従業員に多く活用され、残業手当や能力給といった加給も期待できる。
  • 多くの企業の場合は正社員以上の従業員に賞与制度や勤続加給制度を含めた各種手当を設けているため、基本的には基本固定給よりは多くの収入を得る事ができる。

短所:

  • 時給や歩合給の従業員と比べた場合、時間の都合が付き難い。
  • 例えば用がある休日でも社内に欠勤者が出て業務に支障が出た場合には、臨時出社という場合も少なくない。
  • パート・アルバイトの従業員が共に活動している場合、正社員の多くはそれらの指揮を行うため、先の仕事を考えたり人を上手くコントロール出来ないようであれば固定給を払う意味が無いと判断される。

時給1(短時間勤務)による労働

本業が学生や主婦といった、本格的に長時間働く事の出来ない人に向けられる短時間勤務者向けに多く使われる給料形態ですね。

短時間勤務ですので長時間を有する急な出張や企業の深部に関わる重要な項目に身を置かせる事も出来ない場合が多く、その代わりに運営には欠かせない基本業務や雑務などを執り行ってもらうための人材として重宝する存在でもあります。

実は時給制従業員の存在の多くは、その存在無くては企業自体が倒産してしまうほどに重要な存在ですが、業務内容自体は単調なものが多く、大きな責任が伴う業務が任せられないというのも時給社員の強みと言えるかもしれません。

何かの指示に対しての『YES・NO』をある程度ならば、はっきり言っても問題視されない場合が多いのも強みでしょうね(過度に断り続ければ話は別問題に発展しますが)。

時給労働の一番の強みは決められた時間内の職務(…というよりは滞在)が認められれば、どれだけ仕事が残っていても退社が可能という所でもあります。

急な欠勤に関しても正社員ほどの責任を負う事はありませんので、比較的リラックスした状態で仕事に励む事ができるのもポイントです。

 

ちなみに余談ですが、『時給社員=正社員よりも給料が安い』とはなりません。

確かに目にする多くの企業案内の時給で1カ月の給料を換算した場合、正社員の総支給額に劣る場合が多い印象ですが、探す気になれば真っ当な企業案内で正社員の給料を凌ぐ時給というものはありますよ。

僕の経験上での時給最高額は日勤1840円(1995年当時)というものがありました。

とある外資系企業の物流センターでしたが、担当は入荷した部品の名前と数をチェックし、不一致がある場合に記載された数字を修正するという簡単な仕事でしたよ。

時給1(短時間勤務)による労働の長所と短所

長所:

  • 企業の水準にもよるが、基本的に責任感を伴う仕事を執り行う事が少ない。
  • 自分の時間の融通が利き、例えば本業の急が入った場合などにそちらを優先する事も出来る。
  • 終業時間が曖昧で終わり仕舞いの会社でも、時間と共に帰宅する事が可能。
  • 必要とする年間所得を時間で計算し、自分で決定する事が出来る。
  • 本命と候補のように、短時間で複数のアルバイトを掛け持ちする事も出来る。

短所:

  • 会社が与える業務の影響で軽視されやすい。
  • 与えられた業務以上の仕事をこなしてもそれ以下であったとしても、給料に影響を与える機会が少ない。企業によっては実質給料据え置きという場合も多い。

時給2(長時間勤務)による労働

同じ時給労働でも企業の求める終業時間内いっぱいの時給労働も存在しますが、こちらは短時間勤務と比較すると強みに欠ける印象です。

一部では『フルタイム(8時間労働)』といった表現がされるように、1日の労働時間は会社が求める時間いっぱいの就業が求められ、その多くは正社員と同じ業務に就く事になります。

派遣社員やシルバー従業員といった特別枠に多い印象でしたが、人件費削減の理由でいつの間にかアルバイトも同様の扱いとして定着しているようです。

『働く』という意味では正社員と同様の時間を有し、可能な限り正社員と同じような責任業務も与えられますが、得る賃金が正社員と比較して少ないという所が最大の問題かもしれません。

救済処置としては賞与をはじめたとした多くの手当が無い代わりに時給そのものが高く設定されており、月単位の給料は一般正社員を簡単に凌ぐものでしたが、いつの間にかこれも減っている印象です。

時給2(長時間勤務)による労働の長所と短所

長所:

  • 派遣社員の場合、企業が本来求める入社試験などの多くをパスして働く事が出来る。
  • 1ヶ所でまとまった時間働く事が出来る。
  • 直接的なアルバイトの場合、正社員の誘いがある可能性がある。

短所:

  • 長時間勤務する割に扱いは短時間勤務者と変わらないため様々な手当が存在しない場合が多く、基本的に昇給もシビアである。
  • 正社員よりも立場が低いため、重労働など負担のかかる仕事が回り易い。
  • 企業の業績が傾いた場合、真っ先に解雇の対象になり得る。

歩合給

『歩合』とは今どきの表現をすれば『成果報酬・実績給』といった位置付けです。

簡単には1つの仕事を終了させた場合に定められた賃金が発生し、その積み重ねた合計が給料として支払われる仕組みです。

なので、正社員だろうがどんな立場だろうが基本給や時給という概念が存在しない場合もあり、あっても拘束手当(社内での待機手当)という意味合いの僅かな基本給が存在するのみです。

歩合制という給料形態の仕事の代表と言えば、営業業務や配達業務が判り易いでしょう。

1つ1つの仕事内容に報酬額が定められており、その達成額に応じて加給され、毎月の給料日に支払われたり臨時収入として支払われたりします。

あくまで仕事を1つ完了させての給料発生ですので、どれだけ行動しても実績を残せなければ収入がゼロという話にもなりますので、やるだけ得られるものの結果が伴わなければ無意味という事になるのもある種の怖さかもしれませんね。

職種や人によってはこの歩合制度を上手く活用し、一気に稼いで残った時間は遊ぶという選択肢もあるようですが、不景気の影響から全体の収入が減っているためか、最近はそういった景気のいい話は聞かなくなりました。

歩合給による労働の長所と短所

長所:

  • 功績を収めた分だけ給料、または臨時報酬という形で還元される。
  • 自分の目標数値に達した場合、それ以上の仕事をする必要が無く自由である。
  • 多くの実績を残せばその後の人材教育人員として活用される。

短所:

  • 仕事の有無に関わらず、業績を残せなければ給料自体が発生しない。または最低保証のような基本給に留まる。
  • リアルな業績が給料に直結するため、月の給料バランスが悪く、多くは季節などにも影響を受ける。
  • 多くの仕事を一手に担うことも可能だが、当然ながら身体に負荷を背負う事になる。
  • 完全報酬型の場合だと仕事が無い場合には無給状態になる。
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個人的に得となる給料形態のまとめ

さて、上記のように4つの給料形態のそれぞれを説明してみましたが、いかがでしたか?

以下では僕の経験をもとに、それぞれの分野のオトク部分とその理由、そして最後に総まとめと行きたいと思います。

基本固定給(基本給)のオトク

同じ勤務という中で不謹慎な言い方をすれば、黙っていても年々給料が上がるという部分で金銭的に得します。

一般サラリーマンの一般的な収入のためその収入だけでの億万長者の夢はまずありませんが、堅実な生活を目指せば文字通り『普通の暮らし』は十分可能でしょう。

社内を通じて出会いもあれば、予期せぬチャンスが到来する事も多々あります。

ということで、基本固定給(正社員)のオトクは加給ありの安定収入といった所でしょう。

時給1(短時間勤務)のオトク

1ヶ所での短時間勤務の生計は難しくとも、複数の職に就く事で収入の安定化を図ると同時に複数の視野を同時に吸収する事が魅力的です。

複数の職を持つ事でより自分の未来が明るい職に絞っていくことも可能なやり方と言えるでしょう。

また、例えば自分に人生の目標を持つ人物の多くもこうした短時間勤務で最低限の生計を立てる事も珍しくありません。

暮らしは決して楽ではないでしょうが、自分にとっての偉大なる夢を叶えるための時間捻出という意味ではこれ以上の効果を発揮できるものはありませんね。

という事で時給1(短時間勤務)のオトクは願望達成への時間捻出複数の職を持つ事による知識吸収と言えるでしょう。

時給2(長時間勤務)のオトク

僕が説明する中では一番損をする勤務方法ですが、視野の角度を変えれば利点もあります。

必要最低限+αの収入で良しとするなら基本的に時間切りが可能な時給社員のアフターは自分の任意で退社が可能です。

時給による長時間勤務者の多くは派遣社員の場合が多いため、狙いの企業が人材を欲するのあれば、タイミング次第で入り込む事も比較的容易でしょう。

そんな中で引き抜きを狙うのも悪くはありません。

別の言い方をすれば働きつつ責任を負う事を苦手とする考えを持つ人には納得出来る分野とも言えるでしょう。

という事で時給2(長時間勤務)のオトクは狙いの企業に入社できる可能性があるという事と、責任ある仕事から逃れつつ収入が得られる。また、残業が任意であるといった所でしょうか。

歩合給のオトク

やればやるだけ給料に返還されるため、やりがいという意味では最も達成感に恵まれた形態でしょう。

営業職であれば契約の窓口を実現して数万・数十万・数百万も夢ではありませんし、たった一度の自分の功績が会社を大きく成長させる事も夢ではありませんからね。

歩合による運送業もなかなか魅力的であり、1つ数十円から数百円の配送でも『塵も積もれば…』ではありませんが、安定しないと言っても最低額が約20万、多忙期であれば100万以上の月給も夢ではない場合もあるようです。

堅実な生活を維持して確実な実績を上げられるならば、時代的に難しいと表現される貯金も出来そうですね。

という事で歩合制のオトクは仕事の達成という付き物はありますが、高収入の実現や夢への貯蓄が可能と言える所でしょう。

個人的なオトク

最後に僕個人が『一番得しているかな?』という部分を伝えるとすれば、固定給(基本給)による毎月の給料ですかね。

日本企業の多くは正社員にのみ固定給(基本給)を設ける傾向にあり、その他に様々な加給・補填が加えられる事に対し、時給や歩合による取得者にはそれが無かったり薄かったりする印象が非常に強いんですね。

まあ単純に『どうせ同じ働くなら』という意味合いでも、正社員として働くのが後々のオトクになるという事です。

 

不景気に見舞われて以来、日本人失業者は増加する一方ですが、そんな中にも成長を遂げて人材不足に困る企業は数多く存在します。

経費削減の意識で時給社員を雇う企業は確かにありますが、全てがそうかと考えれば全然そんな事はないんですね。

事実、僕も30代に2社、40代に1社の計3社を正社員として入社していますし、その間にもアルバイトとして勤務した会社にも社員登録を希望されました。

見るところを抑え、きちんと探せばいくらでも転がっているんですよ、『正社員』って。

 

という事で、長々と呼んで頂きありがとうございました。

僕は正社員派ではありますが、あなたも自分自身に見合った働きと収入を得て下さいね。

 

すえ

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