せっかくの配慮だから、わかりやすく
おはようございます! すえです!
意味不明なタイトルだともいませんか? 自分で書いていて『?』の気分です。
でも、続きを読んでいただければ理解はできると思いますので、今は『親切の何が悪いの?』という気持ちでいてください。
気付かない距離からの支援
会社勤めをしていると、否応なしに人と接する機会がそこかしこに生まれるものですが、だからと言って全員と馬が合うわけでもなく、性格や考え方の不一致などからお互いに距離を開ける存在もいる事でしょう。
中にはこちらが気付かないだけで、意識の向こう側で誰かが陰ながら気遣う…なんてことも、実際にあるものです。
今回はあるエピソードをそのままに記してみますね。
足りない親切エピソード
その会社は業務柄、一つの箱に複数入っている商品を小分けし、それぞれを梱包するという業務が幾つかありました。
わかり易く言えば、箱の中に10個入っているチョコレートを5個ずつに分けるという内容です。
10個のチョコレートはもともと1つの製品箱に入っているため、5個に分ければ当然2つの箱が必要になりますよね?
そうなると不足した箱が必要になるのは当然であり、その箱は不必要となった他の商品が入っていた箱を再利用することで用を足すのです。
僕は性格がめんどくさがり屋なので、例えば2つの箱が欲しい時に2つの箱を探したりはしません。
必要な箱の数は2つでも、後日に入荷すれば再びいくつかの箱が必要になることは理解しているため、どうせならと持てる限りの量を探し集めて自分の現場に戻るのです。
そういった行動をしばらく繰り返したある日に気付きました。
僕が担当するゾーンからわずか離れた外側に、小分けしたチョコレートを入れるにはもってこいのサイズの小箱がわんさか積まれていたのです。
突如出現した謎の箱…
偶然でしたが、前日に大掛かりな清掃を行ったばかりでした。
当然ながら僕は自分の担当エリアとその周辺を清掃したのですが、現在小箱が置いてある場所には何もなく、これまた偶然ですが、何かを仮置きするにはちょうど良いスペースもあり、そこに清掃道具を置いたりしてましたから間違いありません。
少なくとも昨日の清掃の時点では箱は無かったはずなのです。
…でも、気付かぬうちに大量の箱が…?
と…とりあえず欲しいけど、誰かが何かに使うために仮置きしたかもしれないし、そのままにしておこう…。
消える気配のない謎の箱…
箱はそのまま3週間放置状態…。
僕は僕ですっかり箱の事なんか忘れていて、相変わらず必要を感じた時に回収する日々が続きました。
そんな折、同僚が言うのです。
『すえちゃん、この箱って何なの?』
と。
言われて思い出して確認すると、きちんと積まれていた小箱はフォークリフトが放つ振動が原因か、見るも無残に崩れており、おまけに埃まみれ。
さすがに食品を詰め込むには抵抗を感じる見栄えでしたので、何の目的でここに放置したかはわかりませんが、とにかく全て処理しました。
…で、次の日…
…また箱が…(汗)。…なんで?
確かに誰かが運んだとしか思えない、同様の箱。
それは嫌がらせを思わせる事のないきちんとした積まれ方で、前回の荷崩れを気にしてか、気持ち横這いに広げられて置かれているような…。
貰っちゃうか? …いや、少し様子を見よう…。
と、自分の中の結論を出し、またも放置。
そして時は過ぎ、毎日確認してはいましたが、その日、最終確認。
…うん、やっぱり誰も使わない。減ってもいないし、汚れるだけ。
………捨てよう。
と、またも処理。…新手の嫌がらせか??
やっぱり次の日…
…やっぱり置かれてる。今回は数が少ないのが気になるけど、それでも置かれてる…。
とっても気になる箱の意味。いったい誰が? どーでもいいミステリー。
ところで、今回は僕も実際に箱が欲しい日。目の前にちょどいい箱はあるようですが、勝手に使ってしまうのはどうも気が引ける。
という事で、いつも通りに調達開始。
普段なら捨てるほど存在する小箱ですが、誰かがあそこに置くために先回りして回収された後の事もあり、ちょっと苦戦。
箱の設置主、正体判明!
どうにか必要数を集められて担当エリアに戻る途中、声を掛けられました。
『すえさん!』
『はい?』
振り返ると、そこには同じ屋根の下で働きながらも部署の関係で接点の少ない方が…。
『そのサイズの箱なら、ほら、あそこに…‼』
と、彼が指差した先には、今まで謎しか思わせない、あの箱たちが…。
あなたでしたか…。
コトの顛末
話を伺うと、なんでも僕がたまに箱を回収する姿は目撃していたらしく、箱がすぐに見付かる時は当然ながら回収は早いのですが、そうでない時には空箱を作るためにそのエリア担当者を探し回ったり、箱の中身を出して陳列し、時間を掛けた上で回収する僕の姿を知っていたんですね、その人は。
そんな一連の行動を大変だな、と感じた彼は、もともと自分も身を置くエリアという事で毎日の箱の出現タイミングを理解しているため、僕や同じエリアの関係者の為に、箱が無くなる度にあの場所に置きに来てくれたという話でした。
どうぞ使ってください。…と。
粋ですねぇ。やりますねぇ。間違いなく親切心ですねぇ(うっとり…)。
…………でも、せめて一言欲しかったですねぇ…。
非常にもったいない親切
親切な気持ちに触れ、その気持ちに気付いた時は心地良いものです。
今回の『箱の彼』は、もともと引っ込み思案で口下手な印象が深い部分があり、意志の表現が得意ではない人でした。
でも、人を思う気持ちは長けているようで、何かと先回りしては他人の補助を買って出る人でもありました。…ただ、その補助が僕たちに向けられるとは思っていませんでしたが。
どんなタイミングでもよかったので、わずかな言葉があれば、僕たちの思いや行動は異なっていたでしょう。
『いつも箱を探してるでしょ? ここに置いておくから使って』
と。
口下手で緊張するのであれば、
『使っていいよ』
でもいいのです。
そういった言葉がひとつあるだけで、僕たちの反応はだいぶ変わったでしょう。
『ああ、箱を準備してくれたんだな。有り難く使わせてもらおう』
と。
どのみち必要な箱ですので、邪険にする理由が無いのです。
でも、彼の場合は人知れず箱を回収し、人知れず箱を置いて行った。
彼を知らない人からすれば、またはこの場合の箱の価値を知らない人からすれば、
『あいつ、ごみを置いて行きやがった』
となってしまうのです。
まあ、幸いにも相手の性格は知っていたので、真相を知った僕は、
『なんだぁ~、先に言ってくださいよぉ☆』
と返す事ができました。ヨカッタヨカッタ。
今回のあとがき
言葉がひとつ、あるかないかだけで極端に変化してしまう出来事は多いですよね。
会社勤めともなれば、とりわけ『報連相』の実行が必須とされますが、事の内容が重大であれ些細であれ、『報連相の重要性』という位置付けは何ら変化がありません。
あなたは誰かにささやかな親切を施すことがありますか?
もし、心当たりがあるならば、ちゃんと『一言』を相手に沿えましょう。
でないと、せっかくの親切が迷惑に変化することも有り得るんですヨ。
まあ、だからと言って、ガンガンにアピールするような親切も考えものですが。
という事で、今回もお疲れさまでした。
次のお勤めも頑張りましょう。
すえ
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