職業経験談10 着ぐるみ着用のイベントヘルパー
おはようございます! すえです!
就職経験談第10弾は、着ぐるみ着用のイベントヘルパー内容の紹介です。
わざわざ『アルバイト』と表現しない理由は長期型・不定期型の従業員としてではなく、知り合いのおもちゃ屋さんが新装開店するにあたって臨時で頼まれたお仕事だったからなんですね。
なので、臨時の雇用となり、つまりは短期間のヘルパーという位置付けでのお話となりますが、興味がある方には目を引く職場となるのではないでしょうか?
着ぐるみ着用のイベントヘルパー
どんな業種であってもお店という存在はオープンから始まりますが、運営開始の瞬間であるグランドオープン時には様々なイベントを行う場合がありますね。
多種に渡る商品自体のセール一本に絞った展開方法もありますが、中にはモデルを立てる場合もあります。
そのモデルは姿のままの人であったり有名人を招き入れての宣伝だったりと、これもまた方法はたくさんありますが、僕が依頼されたのは着ぐるみを着用しての記念写真撮影会でした。
個人的に着ぐるみ着用での接客は………実のところ興味があったもので、当然ながら楽しみでしたね。夢が広がるというか…。
ウサギさんかな? パンダさんかな?
なんて思いつつも迎えた当日、僕のみを包んだのは…カメさん…。
しかも、ただのカメじゃない。海外アニメの『ミュータントタートルズ』なる忍者カメ(?)。
アニメ内容はさっぱりでしたが、知名度は高かったため『コイツ…見た事ある…』なんて思いましたね。ちなみにキャラクター名こそ知りませんが、『青いカメ』とでも言っておきましょう。
着ぐるみ…、本格装備…??
はい、という事で、青カメさんに扮して写真撮影会当日を迎えたわけですが、本格的な着ぐるみと言えば良いのか、単に頭でっかちの前身タイツとはわけが違ったんですね。
ラグビーやアメフトなどの防具も顔負けな装備品は、まず一人での装着は不可能…。
衣装メーカーさん(営業員さん)に頭から足までを装着(装着時間約20分)していただき、自力の歩行も困難なため、手を引いてもらって現場まで行くという重装備ぶりでした。
イメージしにくいと思いますが、例えばよく見る普通のエスカレーターに乗ろうとしても、足が大き過ぎてかかとがはみ出してしまうサイズなんですね。
ちなみに階段を上ろうとしても、ひざがほとんど曲げられないため一段だって無理です。
業務詳細
着ぐるみ着用のイベントヘルパーとしての業務詳細ですが、これはあくまで僕の場合です。
職種が職種なだけに、長期的な仕事となると多方面に飛び回る事になると思われます。
担当/最終役職
集客/臨時アルバイト
通勤
徒歩5分
労働時間
09:00~17:00(うち、着ぐるみ着脱に計80分)
店の営業時間ではなく、衣装メーカーさんの滞在時間に合わせた時間帯
特殊業務
特になし
その他の業務
得になし
基本待遇
店主が知り合いなためワリと至れり尽くせり?
基本給
日当7000円+朝昼食、各休憩ドリンク付き
時給換算
1000円
賞与
なし
この職場のおまけ要素
着ぐるみを着るだけで全ちびっ子と何故か女子校生にモテモテ……。嬉しくない。
膝の上でちょこまか動こうとするちびっ子を落とさないように意識するのが大変(抱える事は出来ても基本的に自由に動けないため)。
なぜかはしゃぐ女子校生も膝の上。…重い…と言いたいところだが、着ぐるみが重装のため大して気にならず。
頂いた称号…?
この仕事で僕が頂いた称号というか、愛称というか、そんな呼ばれ方です。
- すえさん
- すえくん
- カメさん
- タートルズ
非常に短い勤務期間となりまして、結果的にはこれだけの呼ばれとなりました。
ありきたりと言えばそれまでかも知れません。
一勤務の流れ
09:00午前の部。着ぐるみ装着開始。
パンツ一丁になって装着開始。着ぐるみ内部は通気性がほぼ皆無なため1月(冬休み)でも汗だく必至。
09:20装着完了。
衣装メーカーさんに手を引てもらいつつ現場に移動。
09:30腰が曲げられず思うように座れない椅子に座ってちびっ子の出現を待つ。
1人のちびっ子がこちらに気付くとたちまち人だかりが…💧
はしゃぐちびっ子、言われた通りにポーズを取るカメの自分、そしてその中で汗だくになって朦朧としている僕という本体…。
これを11:00まで。
11:00午前の部終了。
従業員控室に誘導され、着ぐるみ解除(約20分)
その後昼休憩。
13:00午後の部。またも着ぐるみ装着。
入店客が増えた店内で目立つカメ。膝に乗せて降ろして膝に乗せて降ろして膝に乗せて降ろしての繰り返し。たまにお調子者の女子校生出現。膝に乗せて……うぐぐ……。
15:00休憩。控室(デパート事務所周辺)で頭部と手先だけを露出した状態で休憩。ただ座っているだけで周辺に笑顔が花咲くフシギ光景(本人は汗だく)。
15:30午後の部その2。手と頭をはめてもらって最後の現場へ。
時間的に外が寒くなり始めたらしく、客層の大多数が厚着で入店。ただでさえ暑い着ぐるみ、店内の空調設備(当然暖房)、コートが基本スタイルのちびっ子…を連れた母親、偶然だろうが必ず3人以上で迫ってくる女子校生。人気は嬉しい。でも、程良くジゴク。
この会社(部門)での通常話題
非常に狭い範囲での付き合いですので『特になし』というのが回答でしょう。雑談がほとんどでした。
ですが、おもちゃ屋さんの良さ悪さ、衣装屋の良さ悪さのそれぞれを知る事が出来ました。
当然、イベント担当のマスコットキャラとしての良さ悪さも、です。
この業種(業務)の長所
一言にまとめるならば『夢のある業種』だと思います。
立っているだけでヒーローと言えば大袈裟ですが、子供相手に無意味やたらと人気者となれるのは悪い気はしませんね☆
イベントキャラとしての活躍の場はどんな企業にとっても『ここ一番』という場面ですので、とにかく目立つ事を好む人であれば場に立つだけで楽しい職場として表現できる事でしょう。
この業種(業務)の短所
単純には企業が目立たせようとする部分に『立つだけ』の仕事ですので、これといったノウハウも無ければ必要とするスキルも無いところが問題であり致命的です。
分かり易く表現するならば『誰でも出来る仕事』の代表格とも言え、特に言葉を発する事も無く表情も必要としない着ぐるみの中の仕事であれば、『社員枠』という扱いは絶望的でしょう。
つまりは学業の合間のアルバイトや、僕のようなヘルパーとしてのスポット業務として取り組むのが理想的な判断と言え、よほど型にはまる仕事に感じなければ長期的に考える職業ではないと思います。
また、真夏の外での仕事は慎重に判断しましょう。空調設備の効いた店内とは言え、真冬でも汗だくになる事は請け合いです。
この仕事で知ったこと
『夢のある仕事』という表現がありますが、このテの職種もある意味では夢があると言えるでしょう。
某遊園地では様々な催しがいつでも行われており、単に『好きだから』という理由1つでは達する事が出来ないような高度な技術を惜しみなく披露してくれるものですが、
そんな彼らが『時給で働いている』と言えば驚きでしょうか?
偶然ではありますが、以前お世話になった企業内部にて掛け持ちバイトさんが居ました。
彼は朝から昼にかけて牛丼屋でアルバイトをこなし、昼からは電車に乗って某遊園地へバンドのアルバイトをこなしていたようです。
遊園地でのアルバイト時間は大体4時間。彼の場合は着ぐるみを着てダンスを披露するのではなく、楽器による演奏で来園客を目と耳で楽しませる事が仕事という話です。
その時給は1時間当たり1000円程度(当時)。
通勤手当は無く、往復の電車代だけでも2000円を超える費用となり、当然ながらその他に食費も発生するため仕事に行きながらマイナスのコストになってしまう事も珍しくないという話でした。
もちろん、生活など出来ない業種となるため、最低限の生活を送るために掛け持ちをしてるという話ですが、マイナスと分かった収入でも遊園地のバイトを続ける理由はただ一つのようで、
『お客さんが喜んでくれるのが何よりも嬉しい』
という回答に尽きるようです。
何もしていなければ背景同然の自分たちが楽器から音を出す事で通行人の一部が興味を示して立ち止まり、その流れの変化に気付いた他の通行人が連鎖的に自分たちに興味を示す。
一通りの演奏が終われば出来栄えとは関係のない拍手喝采。
これが快感であり、止められないのだとか。
つまりはお金以上の価値観を彼は見出しているわけですね。
だいぶ話が逸れましたが、そういった理由でハマる人にはハマる職業と言えるかもしれませんが、雇われの身でイベントキャラをこなすのであればヘルパーなどの短期契約は避けた方が無難かもしれません。
すえ
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