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赤チン災害のホワイトとブラック 同じ赤チン災害でもこんなに違うという実例

1.43 安全と事故

赤チン災害のホワイトとブラック 同じ赤チン災害でもこんなに違うという実例

どれだけ慣れた作業現場でも毎日の変化はあるもので、小さな痛い思いをした経験は誰にでもある事でしょう。

僕もひたすら内容の変わらない業務に携わる割に、結構な頻度で腕や足をあちこちに打ち付け、小さな切り傷や内出血との付き合いが長くなっています。

出血の際には応急処置としてバンソウコウが活躍してくれるため、怪我をするたびに事務室や医務室を往復。

ですがその往復が面倒になり、今では会社に持ち込む手提げに応急セットを持ち込むわけですが、現場で軽いけがをした場合に絆創膏を張り続けた結果、今では同じように軽度の出血をした仲間が絆創膏をを貰いに来るようになりました。

まあ、赤チン災害とはそのくらいに身近な存在なんですね。

人によっては『このくらいの怪我なんて』と、自分の怪我を見て見ぬふりする場合もある事でしょう。

ここでは労働災害の中でも最も軽微とされる赤チン災害の定義を、ホワイト企業の観点とブラック企業の観点に分けて実例を挙げてみますので、あなた自身がどちら寄りに位置するかを確認する意味で読むと、意味あるものに感じられるかと思われます。

ちなみに上述した僕自身の実例は『赤チン災害』とも表現されないワケですが、軽微な労働災害の発生とは多くの企業がそんな感じで捉えていると思われます。

そもそも労働者自身が労働災害として認識しない部分が圧倒的割合を占め、声を上げても笑い話程度で済まされてしまうからとも考えられます。

これはホワイトとブラックの中間、定義付けが難しい『グレー』という意味ではなく、無視という意味すらも込められないほどに小さな事故であるため、悪気なしにスルーされるのでしょうね。

まあ、日常的な出来事の1つと言えば、それまで。

そんな扱いです。

詳しい赤チン災害に関してはこちらでお伝えしていますので、よろしければどうぞ。

赤チン災害ってどんな労働災害を言うの?

それでは、いつの間にか耳にする『ブラック企業とホワイト企業』。

この2つの赤チン災害の定義の違いというものは存在するのか?

という話に移ります。

結論からすれば、『あります』という一言ですね。

まずはホワイト企業の赤チン災害発生時の実話から書き出しますね。

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ホワイト企業の赤チン災害実例

では、赤チン災害の発生に関し、ホワイト企業が行う対処例を2つほど紹介します。

こんな企業に身を置くならば、あなたは数多く存在する企業の中でも『安全』を意識した会社に身を置いていると言えるでしょうね。

理想やイメージを紹介しても意味がないので、実際に僕がこの目で見た実話を紹介しますね。

失礼な表現ですが、ワリと笑えますよ。

ホワイト企業の安全意識。赤チン災害発生その1

とある生産ラインにて。

半導体には多くのビスを打ち込む作業がありますが、幾つかのビスを打ち込んだ後、次の工程に半導体を90度回転させる流れがありました。

そんな90度回転中、運悪く鋭利な部分に半導体の角に右手の人差し指を当ててしまい、出血してしまった同僚がいたんですね。

傷んの深さは1ミリにも満たなそうな浅いもの。

ですが、運悪くというか何というか、その同僚の指から出血したんですね。

で、同僚はライン責任者に向かって声を上げました。

『すいません、バンソウコウありますか?』

同僚の心境は概ねこんな感じです。

  1. 指を切って怪我をした。
  2. 結果、出血してしまった。
  3. ライン作業は勝手に製品が流れてくるため、止血行動をしている間にも製品が流れてきてしまう。
  4. っていうか、バンソウコウも持っていない。
  5. このまま作業を続行すれば、半導体に血が付いてしまう。
  6. 製品に問題が発生するわけではないが、汚いには変わりないし、なんか嫌だ。
  7. ライン責任者に言えば、絆創膏を持ってきてもらえるかな?

といった流れで声を上げたと聞かされた記憶があります。

ま、色々な視野を持った正しい考えですね。

そしたらこんな感じになりました。

  1. 血相を変えたライン責任者が登場。
  2. 次いで同僚と担当を即座にチェンジする交代要員登場。
  3. ライン統括責任者、絆創膏と消毒液を手に登場。
  4. 隣接するライン責任者も傷の確認に集合。
  5. ちびっと出血する同僚の指を見て『大丈夫か!?』『痛くないか!?』の連呼。
  6. 最終的には『明日休め! 病院に行くほどじゃないと思うけど、有給取れ!! …有給あるか?』

僕と仲の良い同僚だったので、正面でなんだかワチャワチャしていた様子は僕も見ていましたが…。

『まさか、指の切り傷で休暇を取らされるとは…。恥ずかしかったなぁ』

とは、一緒に帰っていた時の同僚の言葉。
(当時36歳の男性)

行き過ぎホワイト企業?

僕の世界観では行き過ぎですが、ホワイト企業ってそんなモンなのかな??

ホワイト企業の安全意識。赤チン災害発生その2

こちらは僕の実体験。

とある工場ではペースト状のチタンを使用していました。

当時は立ち上げ完成前の工場勤務でして、配管エンドのバルブは自動化されておらず、必要に応じて手動でチタンペーストを汲み取っていたんですね。

ただ、問題はバルブが高い位置に設置されており、そのバルブを開閉するためには鉄製のはしごを上り下りする必要があったのです。

そんな梯子は『仮』の設備であり、廃材の寄せ集めにて即興でこしらえたはしごの幅は約2メートル。

両端を手で掴んで安定を取りながら上り下りする事が不可能な出来でした。

そんな梯子なので踏み外しによる脱落・転落は誰もが日常茶飯事。

チタンペーストは乾燥すると粉末を固めたような存在ですので、とにかくはしごに付着したソレが滑りの原因になるんですね。

そんなある日、僕はまた梯子の段に存在したチタンによって足を滑らせたわけですが、運悪くその時は安全靴も脱げてしまったんです。

で、安全靴が脱げた靴下姿右足の着地点は、ボルトの先端…。

ボルトを知っている人ならボルトの先端が尖っていない事は理解できるでしょうが、自重と落下速度を加えた衝撃は………。

あとは想像に任せます。

ただ、不名誉ながらも日常茶飯事の落下事故でもあるため、無意識に重傷を避けたらしく、衝撃で出来た傷はさほどのものではありませんでした。

時間が過ぎれば傷そのものを忘れるだろう事故。

目視したところ、そんな感じです。

でも、落下事故発生直後はお世辞にも『痛くない』とは言えず、歩く事も言葉を発する事も不可能状態。

30秒も痛みに耐えれば笑う事が出来る傷。

足の裏の赤チン災害。

これは確定です。

ですが、その30秒うずくまる姿を事業所最高責任者に偶然目撃されてしまい、こちらが『大丈夫』と言い張っても『ンなわけないだろっ!』と一蹴されて病院へ…。
(素直に立とうとしない僕の襟首をつかんで強引に立たされましたが、実はこっちの方が痛かったり…)

いやぁ…、大袈裟すぎる最高責任者の反応でしたが、ある方面でモノを言えば、僕も誰かが同じ苦痛で悶えている姿を見ようものなら、きっと病院直行でしたね。

 

絶対に重大とは表現できない、今後の人生にまず影響しない傷害事故の発生。

これが赤チン災害ですが、ホワイト企業は常に

『もしも…』

を考え続ける事が出来る企業なので、他人事どころか自分事でさえ平然とできる事故であっても、『もしも』を考えて常に最上級の処理を行うのですね。

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ブラック企業の赤チン災害実例

続いてブラック企業の赤チン災害を紹介します。

実例を読む事で覚えがある場合、あなたは確実にブラック企業で働いている事になりますので、今後の人生を深く考え、必要と思われる行動に出る事をお勧めします。

また、この先の実例を目にして絵空事と感じる場合は、間違いなくホワイト企業…とはいかないまでも、ホワイト寄りの企業で働いている事は間違いないでしょう。

なのでこの場合は、多少の不満があっても長く滞在する事をお勧めします。
(赤チン災害を問題視する企業の大半は、人間性・作業性・従業員の生活方面も同時に重視する傾向が強いです)

ブラック企業の安全意識。赤チン災害発生その1

悪印象を植え付けますので職種をぼかしますが、回転するローラーが多数存在する工場の話です。

転職ばかりの僕は若い頃、恥ずかしいくらいに転職しまくったのですが、その度にお世話になったのが求人広告ですね。

求人広告を頻繁に眺めれば嫌でも意識が向くのですが、常に人材を募集している企業というのはいつでも応募を募っているものです。

そんな中に存在するいつもの企業は、他の企業と比べて格段に給料が高いのが魅力的ではありました。

なので面接に向かおうかと友人に聞いたところ、『指が飛ぶからやめろ』との事。

回転するローラーに関わるトラブル処理に発生する事故で、利き手の指を失う事故発生率が多いという話が有名らしいとの事です。

なんでそんなに大きな事故が発生するかを聞くと、実はその友人の叔父にあたる人物が事故の被害者のうち1人という事で…。

真実味があるとかないとか、そんな話じゃないという事ですね。

当時は今と比べて労働災害が軽く見られていた時代。

いや、軽く見られていたというよりは、隠そうと思えば幾らでも隠せる時代背景でもあったため、友人の叔父は会社から治療費と慰謝料と無条件昇進条件をセットで握らされ、企業そのもののダメージを回避する事を強要されたようです。

本格的なブラックとなると事故そのものが無かった事にされ、被災者自身にもビタ一文支払われず、おまけに職場を追われるケースも…。

そんな話と比較すると、友人の叔父はある意味好条件を掴まされた事になりますね。

ただし、指を失った代償に豊かさが増したとはいえ、家族親族にまで同じ思いをしてもらいたくないためか、『秘密』と付け加えられたうえで事実は友人に伝わっていたと。

それが、偶然に僕の耳にも入ったと。

当然、僕は面接に行くのをやめました。

ブラック企業の安全意識。赤チン災害発生その2

こちらは実際に僕が見た話です。

書いていたら妙に長くなってしまいました。

 

まあ、日本人の大半は知っているんじゃないかな?

というくらいの知名度を誇るとある企業のとある事業所ですが、そこで事故が発生しました。

Aは後日、昇進を控えていました。

人間関係には少々難があり、車両の運転にも粗さは目立ちますが、基本的に仕事に真面目で作業精度が高く、何よりも控え目な人材が揃ったチームの中で出世に興味を持つ性格が決定打のようでした。

昇進がほぼ確定という事を前もって耳にしていたAは意気込み、作業にも力が入るわけですが、そこでAの性格が悪い方面で出てしまったのですね。

フォークリフト進入禁止区間を横断した際、物陰で僕と仲の良かったBが作業をしていた事に気付かず、慌ててAは急ブレーキ。

Bの存在に驚いたAは思わず叫び声を上げ、それがBに対する声とB自身が気付くや否や、ほとんど反射的にその場を離れたのですが、完全に逃げ切れず、安全靴越しに右足つま先に1つ約200キロ程度の鉄材が落下しました。

結果、右足全指はひどく潰され、小指は骨にひびが入ったとか。

ただ、安全靴を履いていた効果というか、時間経過で全回復が保証された事が救いと言えば救いでしたね。

規模が大きな事業所なので、医務室が完備されており、処置はそこで。

骨にひびの入った小指に関しては、

『無茶な動きをしなければ生活に支障はない。ただ、仕事の内容によってはひびが骨折になる恐れがあるため、小指を固定し、1週間ほど様子を見た方が良い』

との診断結果。

まあ、そんな程度で傷が癒えるのであればとBは上司に事情を話し、休養を取るに至ったわけですが、ここで困ったのがAと上司。

Aの出世はほぼ確定ですが、まだ『ほぼ』という状態。

大きな企業となると大きな事故は悪い意味で重要視されますが、人身事故…特に『被害を与えた側』ともなれば、1発取り消しは簡単に想像がつくでしょう。

その上、事故現場がフォークリフト進入禁止エリアでのフォークリフトが関わる事故であれば、ペナルティーが発生して当然とも言えます。

また、上司は上司でもともとAを評価していましたが、それはAの表面的な部分を評価していたわけであって、禁止事項を無視する人物とは知らなかったんですね。

事故の発覚を受けて、これまでのAの問題行動が浮き彫りとなった訳ですが、そんな人物とは知らずにAを出世させようとしていた事実に驚愕。

Aの発生させた事故が表に出れば、Aの昇進取り消しは確定となり、ついでに監督不行き届きで上司自身にも降格の危険性が。

ところで怪我を負ったBとは新入社員としての現場研修中で、実は当事業所での研修期間は残り2週間程度という存在でした。

まだ若く、職場どころか会社を知らない。

何かあれば身近な上司に言う事で、答えの全てが出てくるという認識。

言い換えれば、今回の怪我で1週間ほど休む事になったのも、『そう言われたから』。

という事でAと上司は結託し、Aは自分の出世の為に、上司は現状維持の為に、Bに犠牲になってもらう事に。

休養2日目に上司から『いつまで休んでるんだ!』と怒鳴りの声が飛び込んできて、意味不明のままBが出勤。

とにかくBには労働災害での欠勤という理由で休ませない方針にしたようですね。

今回の事故を赤チン災害に切り替えたというワケです。

電話によって痛い足を引きずって出勤したB。

ただし、事故発生はチーム内の多くが知っていたため、出社はさせても体に負担の大きな仕事はさせない。

でも、チームが行う仕事の多くは軽くてせいぜい10キロ以上という重量物の取り扱いが主なため、結局手出し可能な仕事が無くて、休憩室の椅子にちょこんと座っているのが関の山。

…なんで僕がそんなこと知っているかって?

このチーム内で僕は派遣社員という立場でしたが、AとはさほどでなくともBと上司とはそれぞれに仲が良かったんですね。

そんな理由でBからは意味不明な呼び出しの愚痴を、上司からは苦悩のはけ口として事の成り行きの多くを聞かされていたのでした。

最終的に、せめてもの配慮とでもいうか、足への負担を抑えたBは順調に回復し、やがて別現場へ研修に。

上司は上司で隠蔽成功で現状維持に成功。

Aは……。

僕が退職した後の噂話ではありますが、なんだか別の問題を起こしたようで、誰もが

『あんなところ行きたくない』

と表現する職場に飛ばされたようですね。

 

とまあ、僕の目にしたブラック企業(部門)の赤チン災害の話でした。

今回はまだ重篤な怪我の発生でも軽い方面で、内容はどうあれ一応、怪我人への配慮もありましたが、本質的にブラック企業であれば更に扱いはひどくなるのでしょうね。

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赤チン災害のホワイトとブラック 同じ赤チン災害でもこんなに違うという実例のまとめ

労働災害は意図しようがしまいがどこかで必ず発生するものです。

少なくともそういった前提で物事を考えなければ、いざ事故が発生した際に打つ手が無くなってしまいますね。

ここでお話したホワイトとブラックそれぞれ2つの実例はどれも最終的に

『赤チン災害』として記録されたものですが、怪我の度合いからして大きく異なるという事は理解できた事でしょう。

今現在のあなたが『ホワイト寄りだな』と感じた場合には、なるべくその会社で長く働く事で人生の損失を最大限に抑える事が出来るでしょう。

反対に『ブラック寄りだな』と感じた場合には、可能な限り現状よりも好条件の会社を探した方が身のためかも知れませんね。

もちろん、それが正しい判断かどうかを断言する事は僕にはできませんが。

 

人生という名の時間を歩く際、人はどこかで必ず大きな事故を目撃し、場合によっては自身に降り掛かります。

そんな事故が自身に降り掛かった場合、手を差し伸べるのは自分以外の誰かであり、働く現場であれば社内の人物になる事でしょう。

でも、発生して事故をどう判断するかは仲間というより会社そのもの。

そんな会社がズルい方面の属性を持っていたとすれば、

死亡事故=重篤な労働災害
(隠しきれないという意味で)

その他=赤チン災害

と判断される事も無い話ではありません。

とはいえ、最良はやはりけがを負わない事であり、労働災害に見舞われない事でしょう。

一番の安全の確保と言えば、自分自身が安全ルールを守る事。

同時に周囲に対して十分な目線を向ける事です。

安全ルールが存在しない会社であるならば、自分がルールを提案するのも1つの手と言えるでしょう。

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労働災害実例の目次1

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