【安全対策を考える】画像で見抜く危険予知:小物作業場の問題
あらゆる企業では日常的に安全対策を施し、従業員に危険のない業務を提供する事が義務づけられていますね。
ただ、各現場の責任者も問題が上がらない事には安全対策を取りようがない事実という側面があり、その問題を提起するのは実際に現場で働く従業員こそが知っている問題でもあります。
しかし、問題を提起する筈の現場従業員は、その現場に慣れてしまっている事が悪く作用し、それが当たり前の環境と錯覚してしまうのですね。
この負のループによりなかなか改善が進まない問題は生じ、今もどこかでつまらない原因で事故が発生し続けているというのが1つの事実です。
という事で、僕が気まぐれに撮影した画像をもとに、どこにどんな危険性があるのかを考えていきましょう。
このページの流れは以下の通りです。
- 僕が用意した1枚以上の画像を眺めてもらいます。
- 撮影した画像の簡単な説明を施します。
- 僕が用意した画像から、僕自身が気になる問題点を少しだけ提起します。
- 問題点はあなたの作業環境によって見え方が変わってくるでしょう。あなたの環境に合わせた問題点を探してください。
- 可能であれば、安全対策の案に繋げてください。
- 目で見える決定的な問題点に執着する必要はありません。『もしも…』のHHKに役立てる事も出来ます。
- 画像を見て考えられる回答に不正解はありません。あくまで安全を確保するためには? という分野に役立ててください。
では、参りましょう。
今回は小物作業場の問題です。
画像から考える安全対策【小物作業場の問題】 実際の画像と説明
まずは実際の画像です。
溢れた在庫・横倒しの商品箱1
溢れた在庫・横倒しの商品箱2
画像の説明(危険のヒント)
- とある倉庫業の収納ラックの状況です
- 1人当たり300~450アイテムあたりを管理しています。
- 通路上に直置きされるアイテムは棚に入り切らない分があります。
- また、売れ行きが好調のため品切れを起こさないように床に置く場合もあります。
- 商品には『紙・缶・瓶』などの容器が存在し、配置は全て担当者に委ねられます。
- 出荷作業は特殊な移動台車を利用し、実際に画像の通路を行き来します。
- 集荷作業時には棚の担当者以外の関係者も『応援』という形で入り込みます。
- 棚の担当者が休暇の時には代理が入りますが、その時の担当は完全ランダムです。
- 箱が横向きになっている理由は『取り易さ』を優先するためです。
- 過去の大震災発生時に大損害を受けた経験があります。
- 過去の大震災発生時に落下物による怪我人発生。
- 身長が低い従業員は最上段の商品に手が届きません。
- 同じようなゾーンが十数カ所存在し、棚の高さは場所それぞれです。
これらの条件で危険を考えてみましょう。
画像から考える安全対策【小物作業場の問題】 僕が考える問題点
僕から3つ挙げてみますね。
危険ポイント1:論外な棚の設定
身長によって仕事に支障が出てしまう造りがおかしい。
1の対策:
- 商品棚の高さの統一化を図る。
- 誰でも作業可能な環境を考える。
危険ポイント2:作業場として不適切
棚の数とアイテム数が不釣り合いで、明らかにスペースが足りていない。
2の対策:
- 作業場を拡張する。
- アイテムを分散する。
危険ポイント3:過去の大震災を学んでいない
商品が完全に横向きのため、大きな地震が発生した際に商品が落下する危険性。
3の対策
- 商品棚最前列に落下防止のストッパーを設ける。
- 商品棚に落下防止の傾斜をつける。
- 箱を横倒しにして使わない。
画像から考える安全対策【小物作業場の問題】 あなたは何を問題視する?(まとめ)
という事で僕自身は3つばかり画像から問題点を拾いましたが、まだまだ可能性という意味で問題点はたくさんあります。
- その可能性は安全管理不足の危険性に留まりません。
- 作業効率化につなげるにはどうすれば良いか?
- HHKはどこに潜んでいるのか?
- 効率性と安全性を同時に高めるにはどうすれば良いか?
そんな事をイメージしながら様々な危険性を考えてください。
小物作業場について
今回参考にさせていただいた『小物作業場』とは、いわゆる商品のバラ出し部門の現状です。
バラ出しを簡単に説明すると、1ケース内のアイテムを個々に注文を受け、納品する作業ですね。
1ケース24歩入りの飲料を箱ごと出せば『ケース出し』と表現され、それがケースの中身単位の集荷の場合を『バラ出し』と表現するといった具合です。
主にコンビニエンスストアといった、在庫スペースが少ない小型店舗に向けた出荷方法のため、中型店舗を相手取る物流関連ではあまり見ない方法ですね。
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