たった一枚のシールの有無で変化するトイレ(例)
おはようございます! すえです!
多くの会社では従業員に対して『創意工夫提案』や『改善提案』の提出を求める傾向にありますが、全ての会社はこうした工夫や改善の積み重ねで成長している事は言うまでもありません。
でも、工夫や改善のネタ探しは全ての人が得意とする分野とは言えず、中には悩みにまで発展する人も少なくないのでは?
今回はそういった人向けに『良い素材』を見つけましたので紹介します。
男性ならきっと見覚えのある表記
さて、女性の方は初見かも知れませんが、最近の男性トイレには下の画像のようなシールが貼られている場合が多いんですね。
↑いつの頃からか目にするようになった『もう一歩前へ』シール。
シールが貼られている位置の相場は男性トイレの小便器真上の壁辺りでして、一般的な成人男性の目線よりもやや下に設けられている場合がほとんどです。
セリフの多くは
『もう一歩前へ』
『離れ過ぎじゃない?』
『はねかえりがすごいよ』
『きれいに使って頂き有難うございます』
など、モノによって内容は若干異なりますが、総じて言える事は『もっとキレイに使ってくれ!』と言いたい思いに対しての裏返しといった所でしょう。
ちゃっかり苦情を織り交ぜているという事ですね(笑)。
このシールが存在しなかった頃…
こういったシールが存在しなかった頃、男性用小便器の扱いはどうだったのでしょうか?
もともと男性小便器の『使い方』なる定義は有って無いようなものでして、単純に用を足す事ができればそれで問題は無いというのが利用者側の認識と言って差し支えないでしょう。
しかし、用を足すという意味だけで考えてしまうと、人それぞれに用を足し易い場所が存在する事になり、中には便器から離れて用を足す人もいるという事です。
そうなると固い便器に尿が当たった時、または便器の壁を伝わずに直接下部に尿を落とす人もいるため、あまりキレイな表現ではありませんが『尿のしぶき』が発生する事があるんですね。というか発生して当たり前なんです。
そうなると用を足す本人への跳ね返りはもちろん、小便器周辺にも尿が散布される事になり、直接的な空間の汚れになるほか、衛生面の視点でも問題が発生してしまいます。
だからと言って管理主が利用者に対して1人1人に注意を促す行為は非効率ですし、監視すると言うわけにもいきません。
モラリティの考え方やその問題と言えばそれまでですが、少なくとも他人が管理する物に対しての『思いやり』が欠如しているところが我々日本人の大きな問題と言える一面で、
しかもこの場合は自分自身への跳ね返りがあるという事で、己の清潔さすら守れないのが日本人という事にもなってしまいます。
おまけに不衛生なトイレには不衛生な考えの持ち主が利用する傾向にあるようで、まるで小便器がごみ箱のような扱いを受ける事も少なくなく、紙くずや噛み終えたガムなんてものが頻繁に捨てられていた事実もありました。
シール1枚がもたらした変化
…で、いつの頃からかこのシールが発案され、実際にこういった差し障りのない触れ書きによって起きた変化はある意味で目覚ましいと言えるでしょうね。
これまた女性の方には分かりにくく申し訳ありませんが、便器に少し近付くだけで跳ね返りは激減し、床面の汚れそのものが随分と無くなった印象です。
つまりは奇麗な状態を長く維持できるという事で、ついでに利用者に跳ね返る汚れもだいぶ削減されたかと思います。
きれいな状態が長期間維持出来るという事は、その施設への清潔感も高く評価される事に繋がるため、持ち主と利用者の両者にとってメリットとも言えるでしょう。
そして一番喜ぶはずの関係者と言えば、実際にトイレ清掃等を行う従業員ではないでしょうか。
同じ掃除でも汚れの度合いでやるべき項目は増えてしまい、その上で1つ1つの作業時間も長引いてしまいます。
ですが、利用者の多くが、可能であれば全員が『清潔の維持』という考えを持てば、こうした問題は初めから無かった事になりますね。
しかし、実際はそうもいかず、知識理解の追い付かない子供も利用するトイレですので周知はなかなかに難しいという一面もあったようで…。
誰の発案かまでは知りませんが、これはシール一枚がもたらした日本人に対する奇跡と言える一例とも思えますね。
なにせ僕も同じ日本人ながらに『日本人は他人を一切配慮しない』と幼い頃から思う部分は小さくありませんでしたからね。
🌟シール一枚がもたらした結果
では、ここでは僕が想像する『もう一歩前へ』のシールを貼る事によって発生した効果を考えてみたいと思います。
1:清潔さが長時間維持できるようになった。
2:従業員の清掃負担が軽減された。
3:消耗品の消耗度合いが軽くなった。
4:従業員の作業密度が高まった。
単純にはこんな感じですかね。これらは会社内部の視点に限定していますが、それでもこれまで使用していた維持費が軽減する事は管理主としては嬉しい事でしょう。
しかし、シールの恩恵はこれだけではありません。視点を利用客に向ければこんな変化も表れる筈です。
1:好環境をお客様に提供できるようになった。
2:リピート率の上昇に期待が持てる。
3:環境の差がお客様に目に留まれば口コミが発生するなどし、評価でこちらが勝った際には集客増加が見込める。
かいつまんだ予想論ですが、早い話が利益を考えていない環境維持の簡略が目的の提案であっても、経営スタイルが接客であれば関係する客にも影響してくるという事です。
例えば初めて入ったレストラン、店内はそれとない清潔さを保っているようですが、偶然入る事になったトイレが汚かった…。なんて事はよくある話です。
あなたが仮にお客さんとしてレストランに入る場合、その場で利用する事を考えていないトイレであったとしても、不衛生なトイレと知っていて入店する気になりますか? という話ですね。
↑せっかくなので、もう一度…。
今回のあとがき
いち従業員の立場として『提案』という内容はなかなか骨が折れる作業ですが、これを単純に考えれば『自分が楽になる提案』でもいいと思うのです。
作業や業務など言葉による表現は変化しますが、結局は仕事である事には変化はなく、多くの人はその仕事に対して少なからずの面倒を感じている事でしょう。
ならば自分のみが楽をする目的の提案であっても、それが通れば効率化と会社は判断しますし、そもそも重要な役割を与えられる上役が提出された案件のそれ1点で物事を考える事はそうそうありません。
多くは多角的に多分野的に1つの案件を眺め、確実な効果というよりも効果がありそうなので試すという場合が多いんですね。
今回の例として採り上げた『もう一歩前へ』のシールは出来過ぎた潜在効果を発揮しすぎている感はありますが、
もともとの発想は『面倒な掃除の手間を省く提案』として考えられたと思われるため、『創意工夫』という部分に振り分けられ巣事でしょう。
つまりはそれまで存在しなかった発想という事になります。
もし、あなたがこういった提案問題であれこれ悩むのであれば、会社の為にではなく自分の為に考える事をお勧めしますよ。
少なくとも、そうする事で悩む時間は減る筈です。
という事で、今回もお疲れさまでした。次のお勤めも頑張りましょう。
すえ
おまけ
そもそも、こんな簡単な案件がどうして今更出現に至ったのでしょうかね?
僕個人の考えではありますが、企業の共有空間のほとんどは女性パートが行っている印象があり、男性用トイレもその内に含まれる事が多いですね。
つまり、男性用に用意された備品を男性が使うわりに男性が掃除しない訳で、結局は人任せになった結果が続いて提案までの時間が必要になったのでしょう。
現在は男性だから仕事をするという時代ではなく、女性だって同じ分だけ活躍しているものです。
そんな女性従業員にも発言権が様々な分野で通用する時代に突入したため、女性ならではの提案として問題が具現化し、結果的にこういったシールの出現と相成ったのでしょうね。
異性だからこそ問題視できる提案というものも存在するという、極めて良い例えではないでしょうか?
ではまた。
アイデアで成長する自分と企業
従業員として会社に勤めれば効率化を図るための提案の機会に恵まれる事があります。
下記ではそれぞれの提案の意味を僕なりに説明していますので、あなたの働き先で耳にする言葉がある場合には僅かですが力になる事でしょう。
【改善提案 創意工夫の例題とその提案内容を教えます その1】へ
【安全を無視した結果に起きた労働災害 その1】へ
※↑『安全を無視した~その2』以降は赤チン災害ではない大きな事故の話です。内容によっては気分を害するかも知れません。自己責任でお願いします。
すえブログ全もくじへリンク
投稿順の目次へリンクします。
カテゴリもごちゃまぜなので目が回らないようにご用心♪
ごちゃごちゃがイヤな方はサイドバーのカテゴリからどうぞ♪