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知らぬが仏、知れば…般若?
おはようございます! すえです!
世の商品にはキャッチフレーズなんかがありまして、どの企業もどの商品に対しても、それは一生懸命に宣伝しますよね。
そんな言葉を耳にしている日常で、聞き慣れた言葉というものは知らず知らずのうちにスルーしつつも脳裏に残っていたりするものですが、聞き慣れた言葉だからと言って意味を知っているのかというと、案外知らなかったりするものですね。
というか、聞き慣れているからこそ知っているフリになってしまうのかもしれません。
今回はそういった、僕の『知っていたつもり』のお話です。
『是非』って知ってる?
今回はあらゆる宣伝文句を耳にする中で、高確率出現を誇る安定決まり文句の『是非(ぜひ)』についてお話しします。
知って得するわけではありませんが、知ればちょっとくらい知識人気取り(仮)くらいはできますよ。
また、言葉の意味を深く理解する相手には共感がもたれ、とりわけ人を大切にしようとする方などからは信頼の断片くらいは受けられる事でしょう。
ということで本題突入。
それぞれの文字の意味その1『是』
前回同様、そして多分、今後もお世話になるだろうGoogleさんのお言葉によると、
道理にかなっている。正しい。これ。この。ここ。
という事らしいです。
それぞれの文字の意味その2『非』
そしてもう一つの言葉はこうでした。
それぞれの文字の意味が対語として対立している
まあ、わざわざ説明するまでもない事でしょうが、この『是非』とは互いに対立した言葉なんですよね。
これをあらゆる『営業に利用した場合の意味』として、僕なりの…というか、教わった通りの解釈を施してみましょう。
よくある使われ方
『是非』の活用場所は宣伝文句の中盤から後半にかけて使用されることがありますが、ほとんどは最後の締めにとして使われることが多い気がします。
~ということで、『是非』お願いいたします。
是非の言葉を客側の視点で考える。
『是非』の言葉を分解し、単純でわかり易く、それをあなたが客側の立場として解してみると、こうなります。
是=いいよ。
非=ヤダよ。
…わかり易いですね。
たとえば100円の商品の紹介を目にしたとして、本来あなたにはその商品を買うか否かの選択権というものが生まれながらに備わているのですが、この『是非』という言葉を販売側と購入側で考えると、印象は随分と違ってしまいます。
購入側が『是非』買いたいと申し出る場合
この場合は、売り手に『売りたい』という考えがある限り、商売成立と同等に『是非』の意味も成立したことになります。
販売側=100円でいかがですか?
購入側=是非買わせていただきます。
この場合の意味
販売側が売ろうと紹介する商品に対して、客側のあなたはそれを『是非欲しい』と言っています。
つまり、商品が気に入ったあなたはその存在価値を見出した事になったわけで、例えば販売側に販売拒否権の意思があったとしても、是が非でも(何が何でも)欲しいと訴えるわけです。
もっとわかり易く言えば、
今すぐ欲しい、ここに無いなら準備しろ、在庫が無いなら生産しろ
といった具合です。
販売側が『是非』売りたいと申し出る場合
では、売り手が『是非買ってください』というのはどうでしょう?
上記にも記しましたが、是非の簡単な意味は『是=いいよ』『非=ヤダよ』です。
言葉の使いまわし方に『是が非でも』とありますが、これは『良かろうが悪かろうが・何が何でも』という意味を持ちます。
この場合の意味
売り手側が客に対して『是非ご購入ください』というセリフは、単純に言えば
どーでもいいから、とりあえず買え。
と言っているのと何ら変わりません。購入客の意思も意図も無視し、自分の利益だけを達成しようとする言葉となってしまいますね。
敢えてもっと意地悪な表現に変えてみましょう。
お前の予算なんか知らん。こっちは買ってもらえさえすれば満足なんだ!
そういった意味を理解してかしないでか、笑顔で声高らかに『是非』の言葉を利用する宣伝が多いのが考えものである一方で、なんか笑えてしまうのが現実なんですよね。…あくまで僕の場合ですが。
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是非の言葉を教えてくれた恩師
この言葉を教えてくれた相手は高校時代の社会科の先生でした。
授業中、唐突に
『是非って言葉…、あれ、失礼だと思わない?』
と始まったのです。
授業の路線から外れる事が珍しい先生だったので、先を促すと彼の『是非』に対する考えはこうでした。
記憶の限り、そのまんまお言葉
『是非』って言葉はなぁ、あれは『良くても悪くても』って意味なんだ。
…てことは、何かを売ろうとする場合、販売員の考えはこうなるんだ。
お前の買いたい気持ちなんてどうでもいいし、聞く気もないし、知りたくもない。売れればこっちは満足で、その後のお前の気持ちなんて知ったことではない。『買う・買わない』の考えなんかこっちには必要ないし、残り予算も聞きたくない。とにかく買え、どーでもいいから買え、待たせるな、今すぐ買え!
…て、事なんだよ。わかるか⁉ 俺の言いたいこと…?
だそうです。以上、高校時代の社会科の先生のお言葉でした。
…何か嫌な押し売りにでも遭ってしまったのですかね?
『是非』のまとめ
何でも言葉が略される今どきの時代、いちいち言葉の深い意味なんて気にして会話する人は少ないでしょうが、それぞれの言葉には意味があり、本来の正しい使い方というものが備わっているものです。
今回の『是非』にかかわらず、利用場面によっては思わぬ展開に発展するケースもあり、例えば褒めていたつもりがけなしていた、心配したつもりが喜んでいた…なんてこともあり得る話です。
『是非』…。聞き慣れた言葉の一つであるがゆえに、使いどころがあいまいになっている言葉でもあります。
客として売り手に言うのであれば、それはある意味で商品に対する高評価の表しとなりますが、売り手に立った場合には言葉を変えましょう。
代用用語を用いるのであれば、
よろしければ・気になりましたら・お試しに
なんて言葉が柔らかい印象があり、宜しいかと。
今回のあとがき
普段使っていても、その言葉の意味を知らずに何となく使っていた…なんて考えに行くつくものがあれば、ちょっと調べると面白い事になるかも知れませんね。
ちなみに今回の『是非』という言葉ですが、このまま終了してしまうと本当に押し売り的なイメージしか残らないと思われるため、売り手側の正しい活用法の一つを紹介しましょう。
それは『自信作』とでも言いましょうか、販売側からする非の打ち所がないと感じる作品に対する絶対評価として表現する方法でしょう。
もうこれが売れなきゃ俺は人生やめる! とにかく最高の自信作! でも買って使ってもらわないことには真意が伝わらない! だから買ってくださいぃっ!!
というような、万人受け必至と思われる、人生最大の自信作に対して活用するとすれば、『是非』の意味も違って感じられる事でしょう。
という事で、今回もお疲れさまでした。
次のお勤めも頑張りましょう。
すえ
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