【ディスカウントショップ】の仕事ってなに?職業の業務内容紹介【実体験】
これまでたくさんの転職を繰り返した中で、ディスカウントショップの職に就いた事がありますので、そんなディスカウントショップ内で働く場合の知識をどうぞ。
このページでは
【ディスカウントショップ】の仕事ってなに?職業の業務内容紹介
として、
- ディスカウントショップとは?
- どんな担当部門が存在するのか?
- 担当部門はどう振り分けられる?
- ディスカウントショップの1日の流れは?
- ディスカウントショップで働く上でのメリットとデメリットは?
- アルバイトから正社員にはなれる?
- ディスカウントショップの昔と今
などなどを書き現わしていきますので、仕事先に選んでいる場合の参考になれば幸いです。
なお、ここで表現するディスカウントショップとは、中規模スーパーサイズを思っていただければ想像し易いかも知れません。
ディスカウントショップとは?
スーパーマーケットとディスカウントショップの最大の違いは基本的な販売価格でしょう。
スーパーマーケットが可能な限り小売販売希望価格に近付けての提示を戦略とするならば、ディスカウントショップは小売販売希望価格からなるべく遠ざけた価格を提示する事を戦略とします。
そのため購入単価を下げるために大量に仕入れを行ったり、同じく単価を抑える意味で製造から時間が経過した事によって賞味期限が迫ったものを安く買い上げ、それに応じた価格を提示するのが得意なお店ですね。
基本が薄利多売にして大量入荷、そして賞味期限が短い商品が並ぶ事が多いため、必然的に生鮮物販売に関しては弱くなる傾向にあります。
また、何でも安く売るという特徴を持っているため、食料品に重点を置くというよりも、生活雑貨等もまとめて安く売るのがディスカウントショップの特徴と言えるかもしれません。
ディスカウントショップにはどんな部門が存在する?
ディスカウントショップの多くには以下の部門が存在します。
(中には一部存在しないお店もあり)
それぞれを簡単な説明込みで紹介します。
事務
どんな職場にも存在する事務所員ですね。
スーパーマーケットの事務所と言えば、入荷された品の伝票整理やパソコンへの打ち込み、現金管理と毎日の精算等がありますが、今どきは機械化された部分も多いので一気に簡略された部分も目立つと思われます。
やる事が無くなった事務員の多くはレジの加勢や、サービスカウンターに回る事もありますね。
また、従業員向けの館内放送も事務員が行うケースが多いようです。
レジ
お客さんが求めた購入物を会計する場所ですね。
多くの場合は売り上げとレジの数に応じた係員が存在するため、リーダーといった立場の従業員も存在します。
レジとサービスカウンターが担当個所としてセットにされる場合も多く、この場合はレジに加えてサービスカウンター業務も執り行う事になります。
規模の小さなスーパーマーケットではインフォメーションブースが存在しないため、これもサービスカウンターに任せられる場合が多いです。
来店中のお客様に館内放送でお知らせするのもサービスカウンター担当の仕事と言えるでしょう。
グロサリー
お店の大部分を占める加工食品売り場の担当です。
全商品中8割以上の商品を相手にするため少人数では管理が難しく、かといって商品の管理が難しいわけでもないので正社員ばかりが投入される部門でもありません。
結果、アルバイトが活躍する場として認識される場合が多いですね。
食料品店によくある特売セールの対象商品も数多く、臨時に設ける特設売り場を作ったり、またをそれらを撤去したりと、何かと人の手が必要になる部門でもあります。
ディスカウントショップの場合はとにかく大量に商品を買い入れているため、山積み光景も当たり前ですね。
鮮魚
海産物を専門に取り扱う部門です。
ディスカウントショップではある意味弱点とも取れる部門でもあるため、多くの場合はテナントとして外部業者(鮮魚専門業者)が介入しています。
精肉
鮮魚に並ぶ製品管理が求められる生鮮食ですね。
精肉部門に並ぶお肉の多くは薄切りが多く、そうするための技術が必要であり、かつ大事故に繋がる事も容易に想像できるためか、ほとんどのパッケージ品はセントラルキッチンで加工されてからお店に到着します。
こちらもお店によっては精肉専門の業者がテナントとして利用しているケースがあります。
青果
ディスカウントショップという販売形態上、やはり取り扱うにしても多くの商材を並べる事が難しい生鮮食の1つです。
鮮魚・精肉に並んで専門業者がテナントとして利用しているケースが少なくないようですね。
和風日配・洋風日配
取り扱う商品の規模は様々ですが、辛うじて多くのディスカウントショップで取り扱う事がある部門ですね。
とはいえ、販売スペースは狭い場合が多く、お店の中のおまけ程度に設置される事が大半です。
総菜
ディスカウントショップでは完全に無視される存在だったり、妙に力を入れられていたりと極端な扱いを受けるのがこの総菜部門でしょう。
お店のイメージに合わせた低価格販売ですので宣伝するまでも無く人気の部門となる傾向にあります。
薬剤コーナー
市販薬が並ぶお薬コーナー。
今どきの時代はこうした薬品も安値で売られているため、人気がありますね。
生活雑貨
衣料品をはじめとした生活雑貨が並ぶ部門ですね。
寝具や仕事道具が充実している場合もあり販促物は広範囲に及びます。
言い換えればプチホームセンターといったところでしょうか。
その他の部門
以上、ディスカウントショップによくある部門をそれぞれ紹介しましたが、お店によってはそれ以外の部門もありますので一部を紹介しますね。
そんな非食品部門は次の通り。
- 家電品
- 玩具品
- 文房具品
などなど。
規模がそれなりに広ければ担当従業員がつく場合がありますが、多くの場合が閉店前に陳列を完了し、あとは放置で共通レジで精算するといった場合が多いようですね。
その他の業務
ディスカウントショップの業務として、担当部門を考慮しない業務がある場合もあります。
代表的なのは以下の通り。
- 搬入した荷物の受付
- 搬入した荷物の部門分け
- 店舗の外に設置する商品の展開
- 店舗の外に陳列される商品の格納
- 店舗の鍵開け・警備解除
- 店舗の鍵閉め・警備施錠
- 私服時の店舗巡回
- 各所清掃業務
など。
これらは担当員が決められていたり、当番制だったりする事があります。
就職を希望した場合、配属先はどう決められる?
ディスカウントショップに就職先を希望した場合、多くの場合がその配属先がディスカウントショップ側で決定されています。
ですが、そんなディスカウントショップの既存の従業員の中にも配置転換を希望する従業員がいる可能性もあるため、希望する配属先がある場合は面接時に伝えると良いでしょう。
また求人募集の案内にも配属先が明記されている場合もありますので、そちらをチェックしておきましょう。
ディスカウントショップの1日の流れ
ディスカウントショップのでの大まかな1日の流れを紹介します。
開店前準備
前日閉店時の売り場状態を開店に向けて前準備します。
賞味期限切れとなった商品の撤去や、先入先出、または前日までに格納し切れなかった商品の陳列などです。
朝礼
スタッフ全員が1カ所に集まり、昨日の売り上げや本日の目標、または店舗内の問題点などを簡単に話します。
会議というよりは簡単な顔合わせ会のようなもので、今日もみんなが元気でいるかといった確認作業みたいなものですね。
開店作業
各部門が一斉に仕事に乗り出します。
過剰はいけませんが、可能な限り商品の陳列に努めると同時に、加工な必要な商品を準備していきます。
搬入物受け入れ
運送会社のルートにより時間は前後しますが、入荷次第迅速に対応します。
搬入物の中には直射日光が苦手なものや、気温変化に弱いものも存在しますので、なるべく早い引き入れが求められます。
品出し・陳列
ディスカウントショップの業務時間の多くはこの品出しと陳列に費やされます。
誰がどんなタイミングで商品を購入するかは誰も判らず、おまけに商品棚のスペースも限られているため少し目を離すとカラッポになっている事も。
モノを売る仕事はこのカラッポが機会損失となりますので、品薄状態を早く察知し、その穴埋めをするのが最大の任務なんですね。
発注作業
今どきは機械化が大きく進んでいますので全てを発注するという話もなかなか聞かなくなってきましたが、細かな調整や普段は取り扱わない商品の特別発注などは手入力する必要があります。
ディスカウントショップの客の入りはとにかく天候や地域イベントに左右され易いので、このあたりに神経を尖らせないと後日入荷ゼロで窮地に立たされることになります。
引継ぎ・伝達
基本的にディスカウントショップの業務は8時間枠に留まらないので、ある一定の時間が経過すると交代の時間に差し掛かります。
この交代時間にバトンタッチする相手にこれまでの状況や、閉店までにしてもらいたい事、また、明日の前準備などを伝えるのも仕事の1つです。
閉店作業
閉店時間と共に一日の終わりとして完全にお客さんを外に出し、お店を閉めます。
仮に閉店時間が20:00だったとすると、20:00に関係者以外の誰も店内にいてはならないので、店舗の外に陳列される商品に関してはその前に店内に仕舞う必要があります。
企業によって考え方が異なりますが、多くの場合は閉店直後に売上金を合算する清算作業に入ります。
また、各部門も閉店と同時に退店するには仕事がまだ残っていますので、表向きには閉店したお店であっても、内部ではプラス1時間程度の業務が残る事になります。
…とまあ、非常に簡単ではありますが、これがディスカウントショップでの1日の流れです。
ディスカウントショップで働くメリットとデメリット
ディスカウントショップで実際に働いた場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょう?
これまでの転職経験を活かし、考えてみました。
メリット:屋根の下の仕事である
屋の下の業務で、基本的に壁に囲まれた環境です。
職種によっては風雨にさらされる業務もたくさんあるため、天候に左右されない勤務地はそれだけで特権です。
メリット:欠員が出てもなんとかなる
人間、誰でも予定通りには事が運ばず、体調不良に陥ったり休養が出てしまうなどのトラブルも発生します。
ディスカウントショップはとにかく商品の中心が加工食品に偏るため、グロサリー人員が多めに配置されています。
特に客が行き交う中での機敏性を求められる業務でもあるため、若手のアルバイト生が活躍していますね。
メリット:明るい人が多い
従業員の特権というか、職場に安い品物が勢揃いしているため、買い物に困らないという部分も大きいでしょう。
どこぞのスーパーが特売をしていようが、そもそもそれよりも安価で提供するスタイルがディスカウントショップでもあるので、他の店舗に足を運ぶ必要が無いのですね。
デメリット:とにかく陳列
ただでさえ安売りのディスカウントショップには黙っていても入客数が伸びていきます。
どんなに頑張って陳列しても即座に売り場欠品を起こす事が珍しくなく、特に休日などは翻弄されるだけで時間が過ぎてしまう事もしばしば。
デメリット:腰を痛めやすい
加工食品で最も売れるのは清涼飲料水やアルコールといった水ものです。
もともと売れる商材が安値で提供されているため、その補充回数も他のスーパーなどと比較すると割増感が否めません。
急ぎ過ぎた結果、腰を痛めるという話もよく聞きますので、このあたりは自分の体と相談しなければいけない部分でしょう。
デメリット:店舗改修が遅い
ディスカウントショップはその販売法の影響で『売れはするが予算が組みにくい』といった問題があります。
売り上げは次の売り上げに繋ぐための商品購入や従業員の給料、光熱費に多くが飛びますので、店内設備に不具合が生じた時、簡単に予算が組めないといった問題もあるのですね。
また、メリット部分の『屋根と壁に囲まれた仕事』を否定する話でもありますが、店舗によっては壁の無い売り場で業務に取り組む姿もあります。
もともとが薄利多売なので、改装期間に被る損失やその時間を考えると、なかなか手を出す事ができない問題があるという事ですね。
アルバイトから正社員になれる?ディスカウントショップ
職業難と言われる時代、正社員登用がなかなか難しくなっていますね。
という事で、ディスカウントショップでアルバイトとして入社した場合、その先に正社員登用されるかどうかを考えてみましょう。
真面目な学生アルバイトなら企業から話を持ち掛けてくれる
真面目なアルバイト生ならば、企業から話を持ち掛けてくれるケースが本当に多い印象です。
その理由は即戦力の欲しさですね。
仮に優秀な大学を卒業した新卒生であっても、就職内定を受けて姿を現した新会社員は全てにおいて未経験者となります。
この時点で即戦力とはかけ離れていますね。
学生時代から意図せず積み上げた経験はそのまま正社員として起用できる部分が多いため、真面目に…というよりも、普通に働いてさえいれば卒業と同時に登用という話を持ち掛けられる事は少なくありません。
小規模なディスカウントショップや賢明なディスカウントショップとなると、敢えて新卒生を雇わずに在籍アルバイトからのみ正社員登用するケースもあるようですね。
アルバイト期間が試用期間という事で、正社員登用は認められたという事です。
経験者であれば、正社員起用の可能性も…
ある一定の年齢に達したアルバイトさんでも、過去の経験があれば正社員の話が持ち上がる事があります。
今どきは学力社会に疑問の目を待たれる時代でもあり、理屈よりも実践力がモノをいう時代に入りかかっているんですね。
しかし、古い考えはいつの時代でも簡単に受け入れてくれませんので、最終的に正社員を目的とするならば、面接の段階で尋ねてみると良いでしょう。
どんな会社にも言える事ですが、単に頑張って認められるでは正社員登用は難しいです。
誰だって正社員雇用よりはアルバイト雇用の方が安上がりと知っていますからね。
だからこそ、自発的に尋ねて確認する必要があるのです。
ディスカウントショップの過去と今
僕がスーパーマーケットに従事した頃と比較した今現在の違いを簡単に紹介します。
セルフレジが多くなった
現金を取り扱うと何かとトラブルが発生するものであり、これが原因でセルフレジが増えましたね。
また、昔は女性従業員に大人気だったレジ係員も、今現在では異なる目線で見られるようです。
結果、レジ係員を希望する従業員自体が減り、代わってお客さん自身にレジを打ってもらうというセルフレジが台頭してきましたね。
セルフレジの利点と疑問点は今現在非常に多いですが、大きなメリットはキャッシュの方法でしょう。
増え過ぎたポイントシステムやクレジット引き落としなど、少し前の現金時代と比較すれば異常なまでに覚えるべき事が増えてしまいましたね。
こういった点を踏まえると、トラブル回避という意味合いで会計を半自動化したのは正解だと思います。
ただ一方では、時代に追い付けないユーザーがそもそも多く、企業によって仕様の異なるセルフレジに困惑する姿もよく見かけられますね。
オートメーションという意味ではまだまだお粗末ですが、レジ係員の悩みが少なくなったところは昔と今の違いと言えるでしょう。
スーパーマーケット要らずの低価格販売
それぞれのスーパーマーケットが変化の見どころの少ない特売を乱発する一方で、そもそもがそれを下回るディスカウントショップでは特売を行う必要が無いといった特徴がありますね。
大量仕入れと問題の無い問題アリの商品仕入れが功を奏し、今や正規に価格で売る事を許さない勢いなのがディスカウントショップでもあります。
有名商品が勢揃い
ひと昔前のディスカウントショップと言えば、安いは安いでも海外製品がとにかく安く、日本製品はお値段据え置きというケースが多く見受けられました。
いくら安いとは言っても人気の度合いから理解できない海外製品は嫌煙したユーザーも多いのでは?
今現在のディスカウントショップはその辺を見事に覆してくれて、その結果、誰もが知る商品ばかりのお店に変化しましたね。
これが今現在のディスカウントショップの人気に繋がっていると強く思い、強いてはこれからも長年に渡って人気を維持する事でしょう。
【ディスカウントショップ】の仕事ってなに?実体験から基づく職業のナカミ紹介 まとめ
という事で、僕が実際に経験したディスカウントショップという職場の話でした。
色々と書きましたが、ディスカウントショップ内部の職場の多くはレジ係員とグロサリーに2分され、その他には日用雑貨があるくらいなので、見た目ほど多くを学ぶ必要が無いといったメリットがあるんですね。
とはいえ、安さがモノを言って来客が多いので、業務内容がある程度確立されているとは言ってもやり方次第では疲労感が増しますが、こればかりは経験と慣れによって解消するしかないでしょうね。
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