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安全管理の考え方【大物作業場の問題】画像から見れる危険性は?

1.43 安全と事故

安全管理の考え方【大物作業場の問題】画像から見れる危険性は?

安全対策・危険予測・HHK・セーフティモーメント・朝礼ネタ・会議ネタ・ひとことスピーチなど、なんにでも活用できる会社ネタの1つです。

 

あらゆる企業では日常的に安全対策を施し、従業員に危険のない業務を提供する事が義務づけられていますね。

ただ、各現場の責任者も問題が上がらない事には安全対策を取りようがない事実という側面があり、その問題を提起するのは実際に現場で働く従業員こそが知っている問題でもあります。

しかし、問題を提起する筈の現場従業員は、その現場に慣れてしまっている事が悪く作用し、それが当たり前の環境と錯覚してしまうのですね。

この負のループによりなかなか改善が進まない問題は生じ、今もどこかでつまらない原因で事故が発生し続けているというのが1つの事実です。

という事で、僕が気まぐれに撮影した画像をもとに、どこにどんな危険性があるのかを考えていきましょう。

このページの流れは以下の通りです。

  1. 僕が用意した1枚以上の画像を眺めてもらいます。
  2. 撮影した画像の簡単な説明を施します。
  3. 僕が用意した画像から、僕自身が気になる問題点を少しだけ提起します。
  4. 問題点はあなたの作業環境によって見え方が変わってくるでしょう。あなたの環境に合わせた問題点を探してください。
  5. 可能であれば、安全対策の案に繋げてください。
  6. 目で見える決定的な問題点に執着する必要はありません。『もしも…』のHHKに役立てる事も出来ます。
  7. 画像を見て考えられる回答に不正解はありません。あくまで安全を確保するためには? という分野に役立ててください。

では、参りましょう。

今回は大物作業場の問題です。

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画像から考える安全対策【大物作業場の問題】 実際の画像と説明

まずは実際の画像です。

画像1:『置ければいいや』の考え方(画像3段目)

画像2:過剰在庫

画像の説明(危険のヒント)

  • とある倉庫現場の実際の画像です。
  • 過剰在庫が見て取れますが、これはいつもの光景でもあります。
  • これ以上の過剰在庫状況も年の4分の1期間程度存在します。
  • こういった状態の場合は他のスペースも埋め尽くされているため、仮置き場が完全にマイナス状態です。
  • 向こう側の商品が急遽必要になった場合、慣れた技術者でも目的の商品を掘り出すために30分以上の時間を要します。
  • その間、このゾーンの作業は完全に停滞します。
  • 部門が大口商材なので動きは激しいですが、それでも1アイテムに対して半パレットが関の山です。
  • 集荷開始からはこの荷物の隣を行き来する事になります。
  • 人の手が届くラック1段目は段重ねした状態でパレット商品を格納する事が出来ません。
  • 高積みが祟って荷崩れを起こしたことが何度もあります。
  • 段重ねに失敗して荷崩れを起こしたことが何度もあります。
  • 荷重に耐え切れなくなった下の荷物が潰される事が往々にしてあります。
  • 大規模な特売が告知される場合はそれよりも前にさらに大量の商品が納品されます。

これらの条件で危険を考えてみましょう。

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画像から考える安全対策【大物作業場の問題】 僕が考える問題点

僕から3つ挙げてみますね。

危険ポイント1:単純に事故の原因

商品を見る限り、決してやってはいけない段重ねだと思う。パレットも段積み用ではなく平パレットに見えるため、ちょっとした振動で下段商品が潰される恐れあり。

その場合、大損害は免れず、周囲の商品に被害が及ぶ可能性あり。

労働災害も完全に範囲内と思われれる。

1の対策:

  • 段重ねをしない。
  • 段重ねをするにしても2段程度まで等の徹底したルールを作る。
  • 物事の限度を知る。

危険ポイント2:無駄な時間が無駄に増える

画像1の最上段が2段重ねになっていて、必要な場合でもいったん2段ごと降ろし、1段を格納し、残った1段を再び最上段まで上げるといった二度手間が発生する。

最上段の2段目を取れる高さまでリフトが届いた場合、操作位置からの確認が難しく慎重さを要する。

また、仮に爪の差込に失敗した際に大規模な商品落下事故が発生する可能性あり。

2の対策:

  • どんな段でも段重ねを実施しない。
  • 地震発生など、予想外の事故原因を常に考えた行動を意識する。

危険ポイント3:在庫量が適切ではない

明らかな過剰在庫としか思えない。情報を鵜呑みにすれば、青いケースの商品は2つの画像で確認できるだけで6パレット存在するため、12営業分の在庫を抱えている事になる。

毎日の作業で手数が増えるため、事故誘発とも表現できる在庫量である。

3の対策

  • 商品発注者は毎日の受注量を見極め、せめて数日分の在庫量に発注量を調整する。
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画像から考える安全対策【大物作業場の問題】 あなたは何を問題視する?(まとめ)

という事で僕自身は3つばかり画像から問題点を拾いましたが、まだまだ可能性という意味で問題点はたくさんあります。

  • その可能性は安全管理不足の危険性に留まりません。
  • 作業効率化につなげるにはどうすれば良いか?
  • HHKはどこに潜んでいるのか?
  • 効率性と安全性を同時に高めるにはどうすれば良いか?

そんな事をイメージしながら様々な危険性を考えてください。

大物作業場について

職場で表現される『大物』とは様々ですが、物流の世界では『よく注文が上がる・人気がある・特売の影響を受け易い・1度の出荷量が多い』などなどによく表現され、ある言い方をすれば『大口』と聞く場合もありますね。

そういった商品はちょっと目を離した隙に在庫が底を尽いている場合も多いなどとにかく油断の出来ないアイテムですが、そこを見極め、適正数を割り出していくのも発注者の最低限必要な能力です。

多くの物流関連の職場では発注する側と受け入れる側が機械的に割り振られる事が多く、頼みさえすれば、あとは受け入れ側に丸投げといった考えをする発注者が多いことは、業界の広い範囲の問題点ともよく聞きます。

今の時代はコンピューターによる計算処理も非常に優秀なため、そういった在庫調整を施せる関係者ほど重宝され、強いては企業の財産を守ることができ、同時に意図しなくとも関係者の安全に繋がる考え方と思います。

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