家族への隠し事はどんな場面でバレるか分からない
こんにちは! すえです!
このカテゴリでは僕が実際に体験した経験を雑談として紹介しています。
今回はとある有名コンビニストアーで深夜アルバイト業務中に目撃する羽目になった、相手を思えばちょっと残念な話かもしれませんね。
でもまぁ、考えようによっては『いずれバレる話』という捉え方も可能であり、その家族にとっては時間の問題でもあったかに思えたため、ある意味では僕たちが介入した事が緩衝材にもなったかもしれませんね。…旦那さんにとっては…。
父親と幼い娘さんの早朝来店
接客業をしていると来店するお客さんの顔や特徴を覚える事が得意になるもので、どこかに『気になる点』が存在すれば、それは尚更に印象付く事になります。
今回のお話の主人公は、どこぞのお父さんとその娘さん。
お父さんは平日勤務の業種なのか、来店する曜日は決まって日曜日。これと言って会話を求めてくる相手ではありませんが、毎回娘を連れてくる事から『休日の娘の面倒見はお父さんの役』といったところである事は容易に察しがつきました。
その娘さんは当時6~7歳と言ったところでしょうかね。毎週早朝の買い物が楽しみらしく、店に入ったとたんに駄菓子コーナーであれこれ選び、楽しそうにお父さんの持つカゴにそれらを入れていきます。
『今日はねー、動物園に行くんだよ!』
会計時、娘さんが上機嫌にそう言ってきます。
上機嫌なお客さんの言葉に相応の笑顔で対応するのは、あらゆるサービス業界で最低限求められる暗黙の鉄則ともあり、僕も同僚も詳細は分からないにしても、
『そうなんだ~、良かったねぇ~!』
と、可能な限りの笑顔で答えます。
ささやかな接点が生まれた瞬間でもあり、照れくさそうにするお父さんに
『気を付けて行ってくださいね、有難うございました』
と、通常とは異なる一言を添え付けた感謝を述べると、お父さんもまた
『有難うございます、行ってきますね』
と答えて店を去りました。
毎週動物園に通う父と娘
その日曜日がきっかけとなり、2人は毎週確認できました。
厳密に言えばもともと日曜日には来店していたのですが、あの会話がきっかけとなり間接的な親睦が生まれたと言ったところでしょう。
娘さんは毎回レジに来る度に、
『今日も動物園に行くんだよ~!』
と上機嫌に言ってきます。
確かに僕も幼い頃は動物園が好きでしたので、そういった過去の記憶を辿れば理解できなくもないのですが、それにしても毎週動物園に行く事を楽しみにするとなると相当なものなんだな、と思うと同時に、お父さんの労力も凄いなと…。
地元に存在する『動物園』と言える動物園はあまりないため、最寄りの動物園に行くともなれば茨城県でもだいぶ北の方に進むか、東京方面に行かなければ楽しめないんですよね。
子守の一環とはいえ、まあ、可愛い娘の言う事には逆らえないという事なのかな? という話で僕たち従業員は盛り上がっていました。
唐突の別れ(笑)
その家族を見るのが最後になったのは唐突でした。
ある日曜日の入店はいつもよりやや遅い朝8時過ぎ。珍しく母親も連れた3人構成の入店でした。
娘さんはいつもの通り、お菓子コーナーで幾つかのお菓子を手に取り、それを今回は母親の持つカゴに入れていきます。
この頃にはすっかり通常のあいさつを交わす仲になっており、お父さんの方が
『おはようございます、快晴ですね』
なんて言ってレジに近付いて来ました。もちろん、その場に娘さんが並び、僕たちが用意する娘さん専用のお菓子だけを詰めた袋を渡しますが、その際に娘さんはこう言いました。
『今日はねー、動物園じゃないんだよ! 3人で公園に行ってご飯食べるの!』
『あら、動物園なんか行くんだ?』
娘さんの言葉に財布を広げているお母さんが尋ねます。
この瞬間、僕は『あれ?』って思いましたね。毎週行っている動物園の話題を家でしないものかと。…で、お父さんをチラッと見ると、少々焦った様子でサンドイッチを探し始めて…あれれ?
しかし、そういった状況に気付けなかった同僚が、家族にとって悪夢の始まり? ともなる質問をしてしまったんですね。
『いつも動物園に行ってるけど、どんな動物が好きなの?』
娘さんは元気に答えます。
『あのねー、お馬さんがいっぱいいるの! みんな早いんだよー!』
『…………』
聞いちゃいけない事を聞いてしまったと凍り付く僕。
尋ねてしまった事を瞬時に後悔する同僚。
サンドイッチを目の前に動かなくなるお父さん。
袋の中身を眺めて喜ぶ娘さんの隣では、本当に一瞬ですが、後ろ姿のお父さんを睨むお母さん(怖い…)。
凍り付いた時間帯は一瞬で溶け、すぐさま何事も無かった様に会計が終了。
…で、目で一家を追っていると、やはりと言うか何と言うか、駐車場で何やらお母さんに言われているお父さん…。いやはや…。
毎週通っていた動物園とは競馬場でしたか…💧
せめて一家揃った時くらい、別のコンビニを選べばよかったのに…。なんて思っても、もう後の祭り。
まさかそれが原因で離婚という状況にはならないでしょうが、まあ、家族にバレたら困る隠し事ならば、徹底的に隠し通す事が重要だと思わされた一例でした。
今回のあとがき
結果的に娘さんのお父さんは、娘さんを連れて競馬場に行っていた(予想)と知ったわけですが、例えばコンビニでバレなかったとしても、その後は大丈夫だったのかと未だに疑問が…。
仮に僕たちの目の前で発覚を逃れたとしても、まずもって娘さんが事実を知っていますからね。
動物園と騙されて競馬場に連れられるにしても、成長すれば動物園と競馬場の違いくらい分かってきそうなものですし、それ以前に家族で過ごすどこかでポロっと事実が発覚するかもしれません。
睨んだお母さんの目付きを見る限り、お父さんはもともとギャンブラー癖が悪かったと見えて、『今は卒業した』といった状況を裏切られていたのでしょう。
服装や自家用車は普通というか、むしろそれ以上の水準だった気がしますので生活に問題は無さそうですが、いずれにしてもいずれバレるウソならはじめから腹を割った方が良さそうですね。
もし、腹を割ってもダメという判断であれば、完全にバレない方法でやらなければ…と、妙な勉強になった瞬間でもありました。
すえ
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