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労働災害実例 安全を無視した結果に起きた労働災害 その6

1.9『仕事』に関するその他の思い

『面倒』という気持ちが招く、取り返しのつかない事故

こんにちは! すえです!

仕事に限らず生きていればどこかで怪我には遭遇するものですが、多くは擦り傷やちょっとした切り傷に集中しているため、普段は事故の深刻性というものには意識する事がありません。

でもちょっとだけ先を考えてみたら、これって実はけっこう怖い事なんですね。

勢いが弱いから『擦り傷』で済む事故があるという事は、それ以上の強い勢いで同じ事故を考えた場合は『擦り傷』で済まされるでしょうか?

『切り傷』だって同じです。傷を受ける事になった原因の勢いや重量、速度がもっとあったならば、その『切り傷』はどこまで深いものとなったのでしょう?

このシリーズである

労働災害実例
安全を無視した結果に起きた労働災害

では、『その1』として既に書き表した『赤チン労災』以外はどれも重症度の高い実例を書き示しますので、内容によっては気分を害するものもあるかと思います。

しかし、未来に続く自分の人生を考えるのであれば安全に包まれた環境というよりも、安全を意識した心構えが無ければ始まらないもので、この意識に欠落がある人は高確率でいつの日か大きな事故に見舞われる事になってしまいます。

内容はその人の先の人生を思えば残酷な部分が多いですが、そういった実例があるからこそ安全の意識が高まる事もまた事実ですので、この先の内容を目にしてあなたがどう感じるかは自由ですが、少なくとも『同じ目に遭いたくはない』と思う事でしょう。

『事実があるからこそ意識付く』

変な話ですが、これもまた真実なのです。

繰り返しますが、気分が悪くなる内容であり、僕の見解もまた気分を害するかもしれません。

先を知る必要が無い方や、こういった内容は苦手とする方は戻る事をお勧めします。

 

 

 

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重大労働災害5『安全を無視した結果の高所からの転落事故』

同じ事故の遭遇であっても、自分が自分自身の行いによって招く事故であれば諦めもつくでしょう。

例えばそれが半永久的に引きずる後遺症を伴ったとしても、全ては自分の怠慢が招いた事故だとすれば、自分の行いを後悔する事で窮屈な時間を過ごす事は可能です。

その時になれば介護に苛立ちを覚えた身内の対応にも我慢できるでしょう。全ては自分の不注意から始まった事なのですから。

 

しかし、それが自分の不注意ではない事故だったら?

自分のちょっとしたミスで相手の人生を台無しにしてしまったら?

知っていながら実行した、『面倒から始まったズル』がもたらした結果だったとしたら…?

後悔してもし切れませんよね。

2人1組だったのに、数秒の出来事の後には片方は相変わらず五体満足な人生を送る事ができ、もう片方は行動すらままならない残りの人生を余儀なくされるのです。

運命が別れた2人の実話

これから事故に至った原因を話す前に、その後の2人の人生をお知らせしておきましょう。

 

操作ミスで高所から同僚を落とす事になってしまった〇(仮)さんは、事故当時は運転席に居たため当然ながら完全に無傷の状態でした。

当たり前ですが五体満足の状態で、当時の職場に滞在する事は出来なくなりましたが、転職を行った矢先に夜逃げを決行し、僕が聞く限りでは今現在でも消息不明との事。もちろん、彼の両親や親族さえも詳細を知らない状態だと聞きました。

よって、全くの新天地、或いは信頼を寄せるどこかに身を潜める事で時間を過ごし、今頃は明るい第2の人生を歩んでいるかも知れませんが、もしかすると地獄を見るような人生を歩んでいるのかも知れません。

いずれにせよ本人のみが知る事であり、少なくとも一生の怪我を負わせた相手に対して顔を出す事は無いようです。

 

一方で怪我を負った△(仮)さんは、緊急手術の甲斐なく半身不随の余生を余儀なくされました。

事故当時24歳、高所作業車から転落した際に車体一部に腰を強打し、痛さにのたうち回る事も出来なかったと聞きます。

会社の監督不行き届きという話もあったようですが、そもそも高所作業車の取り扱い免許を有した2人でしたので、知識は確実にあった筈と判断され、手厚い処置がされたという話は聞いていません。

増してや当時の労働基準法や労働災害に関する話は有って無いような部分も色濃く、今ほど真剣に法律が動く事もあまりない時代でもありましたので、こう表現しては何ですが『たがが知れた処遇』で済まされた事でしょう。

何よりも労働災害発生の事実が会社内部では『無かった事』になっており、僕自身も仲良くなった長年勤務する先輩から『内緒話』として聞かされた話なのです。

怪我を負った△さんが最後に自分の足で歩いたのは労働災害発生のその日がであり、以後十数年は寝た切りの生活が続き、運動不足が招く様々な病気に苛まされているという話でした(当時談)。

今頃はどうなっているんでしょうね?

作業車両の欠点を利用した横着

事故の発端は単純です。

電線の配線工事中に高所作業車を正しい方法で利用せず、作業台に人を乗せたまま車を移動する事で作業を続けていたのです。

本来、高所作業車は移動の度に作業台を定位置に収納し、車体固定器を解除して移動を行い、作業場所に移動を終えたら再び車体を地面に固定し、作業台に人が乗り、そこから初めて高所に移動するルールが設けられています。

その作業の繰り返しははっきり言って非常に面倒であり、ズルをすればものの数分で済む作業も正規で行えば数時間を要する場合もあるのです。

そこで誰でも考え付くのがルールを無視した『降りない工夫』でしょう。

しかし、それをすれば高リスクが付きまとい、この話のように1回のミスで人生が極端に変化します。

でも、実際に事故に遭遇しないと真に理解できない愚かさを持ち合わせるのも人間の持ち味でして、この話の登場人物はルールを無視して人を乗せた作業台をそのままに、電線伝いに移動を繰り返していたんですね。

そんなある時、運転者の〇さんがエンストを起こしてしまい、その反動で振り落とされたのが△さんと言うわけです。

事故の結果

既に触れていますが〇さんは全くの異常なし、そして△さんは人生の全てを失ったも同然の結果に見事別れました。

痛み分けなんて話が通用する筈も無く、また、動けなくなった△さんへの謝罪の面持ちも用意できる筈も無く、〇さんは△さんへの謝罪はおろか、家族親族を捨てて単身逃亡に至ったわけです。

しかし、身勝手と思われるこの〇さんの行動も、ある意味で人間らしいですね。自分さえよければそれで良い。確かにそうかも知れません。

褒められたものではありませんが。

こうすれば事故は免れた

言うまでも無く『ルールを守る』これに徹するべきでした。

しかし、この類の労働災害が決して珍しい話ではない事は高所作業車の改善・改良に表れています。

今どきの高所作業車は特定の操作をする際には特定の条件を揃える必要があり、今回の話で言えば『車体が地面に固定されている状態』と言うのが作業台を操作させるための条件となっています。

つまり、作業する為にも移動する為にも条件に沿わなければ作業車が言う事を聞かなくなる設定になっているわけですが、この背景にはいかに同様の事故がこれまでに多く発生していたかと言う現実が浮き彫りになっているわけでもありますね。

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今回のあとがき

人間は誰でもずる賢い考えを持っています。これは高い知識を持つがゆえに発生する自然な考えであって、異常ではありません。

特に同じような行動の流れや繰り返しに対しては、『いかにして楽をして同じ結果を出すか?』という部分に執着するようになり、人は楽をする意味での不必要な部分をカットする傾向が強まります。

そして、たった1回のミスが取り返しのつかない事になり、場合によっては一生を後悔するばかりの人生で終了するケースも沢山あります。

『あの時、あんな事が起きなければ…』なんて思う事もあるかも知れませんが、僕に言わせりゃ『早かれ遅かれ同じ結果を歩んだ』としか表現のしようがないんですね。

何故なら、後悔は該当する問題に当たって初めて感じるものなので、この場合の話で言えば事故に遭遇しない限り後悔なんてする筈がありません。

つまりはルールを無視する人と言うのは後悔するほどの事故に遭遇するまでズルを続けるわけですから、いずれ後悔の壁にぶち当たるという事になります。

そしてこの場合の後悔とは、少なくとも大きな意味で取り返しがつかない事をしてしまったの事を指しています。

他人からすれば文字通り他人なので、全ては他人事です。

しかし、当事者にとってはどれだけ腹立だしくとも、招かざる実績として納めてしまった事実上の事故なのですから、どんなに頑張っても過去をぬぐう事は出来ませんし、その他人に腹を立てるだけの正論もある訳が無いのです。

悔み切れない後悔と、決して反論の余地が無い立場の到来…。

最悪ですね。

 

これを読むあなたはこんな結果を招かないようにしてくださいね。

すえ

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