求人広告の落とし穴回避術7『雇用期間無期限』について
おはようございます! すえです!
転職の活動時に必ずと言っても良いほどに目を通すアイテムと言えば、ご存じ求人広告ですが、今回はそんな求人広告の落とし穴についてをお伝えしたいと思います。
転職の理由にはそれぞれ個人の胸に秘める、それまでの会社のマイナス要素があっての事だと思いますが、
転職活動中には当然ながら、次に入る事となる会社の内部詳細を知る事は出来ず、言ってみれば
入社しなければどんな所か判る訳がない
というのが正解です。
でも、だからと言って『じゃあ、せっかく採用されたから入ってみるか!』という思いは判断としてどうでしょう?
転職が叶ったという事は、既に前の勤め先は退職している事となり、入った後に真実を知って愕然としても、その時にはあとの祭りとなっている訳です。
なので、ここでは求人広告内に紹介される謳い文句から判断する、
避けた方が良いんじゃないかな…?
という言葉の深い意味を探ってみましょう。
『雇用期間無期限』を裏返す
今回は
『雇用期間無期限』
という言葉についてです。
今では見る機会が稀な言葉ではありますが、稀ゆえに見落とし易く注意が必要な言葉です。
そもそも『無期限』とは?
なんとなく職業に関する『無期限』の意味を、『期限無し』と思い込んでいる人は案外多いようです。
そしてその『期限無し』の意味を、勝手に
『要するに定年まででしょ?』
なんて都合の良い解釈をしてしまう方も多いようで…。
確かに定められた定年はそれぞれの企業によって定められており、職業選択の自由という法律もあるため、
身を置く職場の滞在期間という意味では会社側から咎めを受けない限り、個人がどれだけの期間世話になろうと個人の自由であって、すなわち定年までの無期限…という解釈が出来るでしょうが、
今回の話は『就職採用という段階での無期限』です。
…で、話を戻しますが、『無期限』という言葉の意味は、正しくは
期限が定められていない
という事なんですね。
定められていない期限の一般的な期間とは?
漠然と『無期限』と言われ、漠然と『期限が定められていない』と説明されても、今ひとつピンとこないのがこの『無期限』という言葉です。
仮にも会社勤めをするために入社するのですから、いくら期限が定められていないとは言っても、俗に言う『一般的期間』というのがどんな日数を指すのかも気になるでしょうし、そこからが不明ですよね?
そして、こういった言葉って口にしても、意味を知る機会ってありそうでないのもまた事実なんですね。
よくよく考えれば『あ、なるほどね…!』って簡単に理解できるんですが、ウマそうな話を目の前にすると、そういった簡単な言葉の意味を見落とすものです。
で、正確な『無期限の一般的な期間』についてですが、
おおむね1日から
というのが、きっと正解に近い説明でしょうね。
なぜ『1日から』なのか?
僕なりの考えですが、現場投入初日の初対面で『今すぐ帰れ。そしてもう来るな』という流れはさすがに無さそうですからね。
まあ、最短で答えを見出すにしても多少の判断を下す必要はあるでしょうし、まずは対象の動きや反応を見ない事には答えも出せません。
という事で、最低期間は1日(8時間定時労働1日分)となる訳ですね。
これが僕の考える『無期限の一般的な期間』です。
とはいえ、仮に1日で残念な結果に見極められ、そこで契約打ち切りとなってしまっても悲観する事はありません。
なぜなら無期限の本当の怖さとは、長期的になる程に怖さを増すのですから。
長期間に及んだ無期限の本当の怖さ
先程も意味を説明した通り、無期限とは期限が定められていない事を言います。
つまり、不明確な雇用の中では1日で打ち切られたとしても無期限であり、10年で打ち切られたとしても無期限なのです。
長く働く事で会社の内容をあらゆる意味で深く知る事ができ、それに見合う能力、それに見合う収入を得る生活の中、ある日上司から
キミ、今日で打ち切りになったから
と言われた時を想像してください。
明日からイキナリ収入ゼロ…。
これが無期限の本当の怖さです。
雇用契約書によく見る
『互いの異論がなければ自動的に契約更新』
とは、何も問題が無ければ言葉通りに自動更新が施され、結果的に何食わぬ顔で職場を毎日出入りできるものです。
例えばどちらかに問題が発生し、その問題に対して疑問視された場合には会議や面談が行われ、
最悪、解雇に結び付けられたとしても、会社規定による縛りがありますから最低限の猶予期間や毎月の給料に見合った数ヶ月分の臨時収入などを与えられたりもしますが、
無期限という契約は『いつ解雇になるかわからない』という意味も含まれますので、『今日まででいい』と突然告げられても反論できないんですよね。
もちろん、契約自体がそういったものなので、期間的猶予も無ければ特別な収入もありません。
まとめ
ということで『雇用期間無期限』とは、簡単に言えば
いつ解雇になるか、会社にもわからない
というもので、実は毎日が契約更新という形で進められているようなものなんですね。
突発的な『従業員大募集』という見出しには、ちょっとだけ注意を払ってください。
おまけ情報
雇用期間無期限の見出しは『いつ契約更新が終了するかわからない』というリスクを伴っているのは先の説明通りですが、暗い情報ばかりではありません。
『いつ契約更新が終了するかわからない』というプレッシャーは従業員よりも、むしろ企業側がよく知っている事であり、それを知っているからこそ給与面で優遇されているケースもあるんですね。
こういった内容をより頼もしく表現するのであれば、
短期間でガッツリ稼いで次に備えてくれ!
という風にも捉える事ができ、たとえば
『仕事と遊びの期間をしっかりと分ける』
という思考の持ち主にはうってつけかも知れません。
ただ、僕が思うには、日本国内の日本企業ではなかなか聞かない話ではありますが…。
今回のあとがき
『雇用期間無期限』を基本活用する会社が多数存在しますが、もっとも知れ渡る企業例が人材派遣業でしょう。
人材派遣業とは他社から労働力の応援依頼を受け、その業務に応じる従業員を募り、文字通り労働力として派遣する事を目的とする企業ですが、
どれだけ業績を潤わせる依頼側企業でも時代時代で低迷する期間というものは存在します。
そういった低迷期間には正規社員の存続を優先させ、それ以外の人材をカットするわけですが、最初のターゲットは『応援依頼』として契約している派遣社員に向く確率が増えてしまいます。
なぜ、派遣社員が優先してカットされるかを説明するならば、単純に別会社の従業員という立場だからなんですね。
そして派遣会社としても突如の派遣社員の撤退は正確に想定出来ないでしょうから、その気は無くとも事実上の契約更新不可が発生し、つまりは『雇用期間無期限』という結果になるようでした。
ただし、僕がここで述べた派遣会社の話は一昔前の事実でして、今ではその存在価値を強めた派遣業者が多数の企業と契約を交わしている場合が多く、仮にA企業が派遣社員の受け入れを突如拒否したとしても、B社やC社に受け入れの窓口が確保されている場合が多いようですね。
ただ、どういった会社に身を置くにしても、一般的な生活の維持を優先するのであれば、期間・期限といった言葉が存在しない『正社員募集』に意識を集中させた方が安定しそうですね。
すえ
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